ザ・グレート・展開予測ショー

未来掲示・別編(ラプラスの語りY)


投稿者名:トンプソン
投稿日時:(01/ 2/18)

そこは一筋の陽光も蛍光灯もない薄ぐらい部屋である。ある特殊な牢屋だ。
貴方はどうしてもこの鬱蒼とした部屋の奥にいかねばならなかった。
=貴様か、エレンよ=
悪魔ラプラス、確実に未来を映し出す能力を持つ。

待ちなって、未来ってのは無限の可能性がある。それと同等の数の俺がいる訳だがな。
それでも聞きたいのなら、俺が知ってる未来を語ろうじゃないか。そう忠告を一つ。
時間には気をつけろ。

さて、先ずは横島忠夫が飛行機事故にあった話からだな。その飛行機に霊が取付いて、
徐霊を行った際、乱気流で南の島に飛ばされた事から始まるんだ。
普通なら死ぬがそこは煩悩権現、スチュワデスの下着が垣間見れたってんで、
霊力はマックスだったのさ。いや単純な奴だよ。
とは言え、半死半生の状態で島に辿りついた横島を抱き上げる人がいたんだ。
(ラッキー、オンナだ)

横島が目を覚ました時は手作りのロッジにこれまた手作りのベットにいた。
「んあ?ここは」
「目が覚めたか?」
俺を助けてくれた人は誰だろうかと見ると、嫌でも忘れられないいいオンナの邪神さ。
「ぶーーーー、め、メドゥーサァ」
横島はふらつく体で霊気の剣やら文殊やらを出したんだが、
「そのメドゥーサってだれだよ、私の事か?」
「お前、記憶が無いのか?」
そうだとメドゥーサは言った。とりあえず水と食料は確保してすぐに横島が来たそうだ。
「私はいったい誰なんだ?何でここにいるんだ?」
「お前は神一族の末席に座るメドゥーサって奴だよ。島にいる理由は解らないなぁ」
「わたしが神様、うそだぁ!」
完全に記憶をうしなっているのだ。そらま、月から不時着したのだしな。
序でにいっておくが、若返った姿ではないぜ、なかなかの年増振りの行装だぜ。
「ところでアンタ名は、横島、ふーん、どっかで聞いたことがあるような。まぁいっか」
今日は夜も更けたから寝るか、といってから、
「わるいんだけど、もう一寸そっちいってくれる?」
「え?なんでだ、メドゥーサ」
「私も其処に入るから」
横島は思ったに違いない怖いだけど、嬉しすぎると!だが次の瞬間怖さは消えたんだぜ。
布がこすり合わさる音がする。
「な、なにしてんだよ!メドゥーサ」
「私は寝る時何も着ないクチだ、寝てる時あんまりベタベタさわるなよ」
これで興奮しない男はキッと同性愛かナルシストだろう。可哀想に寝られなかったぜ。
「それとも今日から可愛がってあげよぉか?」
「いえ!今日は大人しく寝ますぅ!」
よくプッツンしなかったな横島。どのみち、寝れる訳ねぇっつーの。

次の日の朝、
「うーん、よっくねた!」
毛布で胸元を隠しつつ伸びをするメドゥーサに対して、もう半ば正気ではない横島だ。
「ふふふふ。ふふふふふふふふふふふふ。ふふふふふ」
「お前ちゃんと寝たのか?そうでないとここでの生活はきついぞ」
「隣に裸のネーちゃん。裸のネーちゃん」
まぁ奇妙な共同生活が始まったんだ。こうなると文殊って奴が便利でな。
火を興す、魚を釣る、水を確保すると言った行為が容易にできるからな。
「こーら、便利な子が来てくれたわ」
当然ベットは一緒。でも横島も偉いもんだぜ。いまだに手をつけてないんだから。

メドゥーサ、有る時風邪をひいたてんでベットの人だ。当然着用している物は無い。
大変だと横島、文殊で『治』を与え軽く閃光した時だ、
「大丈夫か、メドゥーサ!」
軽く辺りを見まわす。そして、
「よっ、横島ぁ!」
「やばぇ!記憶が戻ったのか!」
ばっと、部屋の端に構えを取るが、やにスースーする事に気付くと、
「あれ?あたしはだ・・・か・・・?きゃぁーー!」
その場にしゃがみこんでしまう。
「お前。いっつも裸で寝ていたぜ」
「・・・見たのか・・」
「ま、そりゃー。興味もあるしー、綺麗なねーちゃんだし」
「責任とれ」
「責任ってなんだよ!」
「なんだ。まだやってなかったのか」
ぶっと、唾を飛ばして驚く横島。くつくつ笑い出したメドゥーサで、毛布を纏ってからな
「あたしの体で良い思いさせてあげるから、契約しない?」
だと、迷ったが目先の利益、というには生々しすぎるかな。
結局は共にする事になるんだ。二人は一生幸せに暮らしました。
ずっと歳を重ねて・・といってもメドゥーサは神だし、横島もな。
時に空は一面の青さ、あれ?これ本当に空か?雲がまったく動いてないぞ・・・?

・妙神山・
「小竜姫様、この水晶はなんですか?」
「これ?触っちゃ駄目よ。この中に罪人を閉じ込めているのよ」
「罪人?一人で?」
「いいえ、その人が最も認めた人のクローンがいるわ」
「ここから出て来れないの?」
「うん。絶対よ。この中が既に宇宙になっているのよ」
「ふーん」

-くくくく、忠告したはずだ。時間には気をつけろと-
貴方は話しに夢中になりすぎてしまった。とうとう表門までしめられてしまった。
唯一の明窓が牢屋の入り口であるのに、最高レベルの封印までされてしまった。
辺りにまったくの明かりがなくなってしまう。暗がりでどうすればいい?とラプラスに
震え混じりで聞く貴方。しかし、答えは非情であった。
=貴様、帰れんよ=

             -FIN-

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