ザ・グレート・展開予測ショー

日常にて


投稿者名:フォルテッシモ
投稿日時:(01/ 2/17)

「手加減って言葉知ってますか?」
「あんたこそ成長って言葉知ってる?」
ボコボコになった横島と美神がそんなことを話していた。理由は…まあいつものことなので省略。
「大丈夫ですか横島さん」
そう言っておキヌはヒ−リングをかける
「やっぱおキヌちゃんは優しいなあ」
涙を流しながら横島。
「(やっぱり、男ってのはあの娘みたいに健気で明るくて素直な女の子を好きになるのかしら…私とは正反対だなあ…って何考えてんだろ私)」
美神は考えていたことを忘れようと頭を振っていた。
その日の昼頃美神はバスル−ムにいた。
「……ふむ」
何やら鏡をじ−っとみている。
「……」
何かを考えてるようです。
「おはよう!横島君」(ハ−トマ−クがない!)
美神は自分にとって最高であろう笑顔でそんなことを言っていた。鏡に向かってだけど…。
「(…だめだわ。やっぱ私のキャラじゃないわ)」
てなことを考えていると後ろのほうでバキッっという音(バスル−ムに何があるんだ)がしたので振り返ってみるとそこにはシロが立っていた。
「!!」
「……」
「……」
「……」
「……」
沈黙が訪れた。そして黙って走り去って行くシロ。
「(しまった!見られた。しかもあいつがこれから行きそうな所は)」
「……!!」
その後美神もシロの行ったほうへ世界記録並みの勢いで走っていった。
「大変でござる。大変でござる!」
「どうしたんだシロ」
あわてた様子で向かってくるシロに横島が聞く。
「拙者、大変なものを見てしまったでござるよ」
「だから何を見たんだ」
「なんとあの!!あの美神殿がバスル−ムで一人鏡に向かっ…でッ!?」
シロは最後まで言う事が出来ず鈍い音とともに倒れてしまった。そしてその後ろには血のついた神通棍を持った美神がいた。二人は呆然としていた。
「邪魔したわね」
そう言って美神は頭から血を流したシロを引きずってどこかへ行ってしまった。
「……」
「……」
二人はそれを無言のまま見ていた。
「…さて…どうしよう?これ」
A.一応手当てをする。
B.記憶が飛ぶまで殴ってみる。
C.人(本当は狼)の血を吸った桜は見事な花を咲かすという」
「……Cかな?」
美神の手にはすでにスコップが握られていた。
「(それにしても結局あいつはどんな女がタイプなんだろう?)」
「……あほくさ」
「(あいつは─)」
「何考えてんだろ。私は私よね!」
「(ありのままの私を─)」
「美神さんめ−っけ」
そう言って走ってくる横島の手はあきらかに美神の胸を狙っていた。
「ちょっとは進歩しろこのアホが」
美神の正拳突が見事に決まった。
「(好きになってくれるかな)」
「バ−カ」
美神はふっとかすかに笑ってそう言った。
     おわり
次の春の桜は見事な花を咲かせたという。

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