ザ・グレート・展開予測ショー

初恋・・・?


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/ 2/12)

「ゆうこさんってすごいですねえ」
と二人のやりとりの横で感心したようにおきぬ。
「あの」美神をやりこめる人間(?)なんて初めて見たのだ。
おきぬは横島の傷の上に手のひらをかざしており手のひらと傷口の間には光が溢れている。その光はおきぬの心をあらわすかのように優しく、暖かい。
(ちなみにシロは横島の傷の手当ての邪魔ということでひっぺがされていまは横島の隣にいる)
「そりゃゆうねえだからなあー」
と苦笑しつつ横島。
横島としては美神もゆうこも知っているがどちらも常識はずれの人間・・・いや外れているというより常識が無いといった方が正しいであろう。
だが横島の目からいって肝の据わり方やあのど汚さからいってゆうこの方が上だと思うのだ。
美神も充分すぎるほど汚いが、まだ少し甘い(いやそれはゆうこと比べてということで美神ははっきしいって半端じゃない)
夏子は特に何をいうでもなくシロの反対側に座っている。
そして夏子の視界にあるのは仲睦ましげに治療されている横島とおきぬ。
くすくすという笑い声とおきぬがかもし出す優しい空気。
綺麗やなあ
と夏子は思う。
自分にはどーあがいてもこんな風に横島と喋るのは無理である。
素直になろうと思っても、憎まれ口しか出せない。
やりすぎたなあと思っても素直に謝れない。
あんな風に優しく横島と話せない。
(あ・・いかんちょっと暗くなってきた。)
昨日からの横島への言動を思い出し思わず沈み込む。
逢ったその時からまっとうな言葉を交わしてない気がしたからである。
・・・・ほとんどが皮肉の言い合い・・。
(あの黒髪のコみたやったらいいんやろうなあ)
と柔らかく笑うおきぬを見て思う。
そうしたら、自分が再会できてこんなに嬉しいということを伝えきれるだろう。
・・・でも・・まあ・・それが自分なんだろうし、相手とそう話したいからという理由で自分は変われない。
あの黒髪のコも多分いろいろ悩んでることもあるだろうし都合のいい部分だけみて「ああなりたい」と思うのは無責任だ。
くい。
とそんなことを考えていたら袖を誰かに引っ張られた。
「んー?」
と袖の方をみるとそこには不機嫌そうなシロが居た。
「ん・なんや?」
にっこしと夏子。
「・・・・・・・・・・・なんでもないでござるが」
としろ。
じゃあなんで自分の袖を引っ張ったんかといいたいがとりあえず黙っておく。
すると暫しの沈黙のあとにー
「何か夏子殿がせんせいとおきぬドノを見て・・さびしそうであったから・・いや決して心配とかきになったというわけではござらんぞっ!!」
ぱっと袖を外しシロ。
横島は安心したように目を閉じておきぬから与えられる光に心地とさそうにしている。
さっきから時折見せていた苦痛に歪む顔も穏やかになっていた。
・・多分このコも横島のことがすきなのであろう。
だけどおきぬのように出来なくてー
自分がさびしそうにというのは、きっとこのコも治すことが出来なくて寂しいからー
くすり
と夏子はシロに気づかれないように笑い
「ありがとうな」
といった。
その言葉にシロが真っ赤になったのはいうまでもない。
それにしてもー
(罪づくりやなああのアホ)
つづく
・・・・・さああっ誰か初恋の主役でせうか?

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