ザ・グレート・展開予測ショー

コンクリートジャングルの虎(後日談その三)


投稿者名:AS
投稿日時:(01/ 2/ 9)


「も、もう勘弁して欲しいでござるーーーーーーーーー!!!」

「・・・・・・」
美神はいつもの様にくつろぎながら、外からの『絶叫』を聴いていた。


コンクリートジャングルの虎(後日談その三)


「・・・・・・・・・・・・(ニコニコ)」
「・・・・・・・・・・・・(ギリギリ)」
「・・・・・・・・・・・・(オロオロ)」

(いつもの部屋に客が一人(・・・本当は二人・・・)たたずんでいる。
またもや『これ以上無い程』『不機嫌』な『客』・・・・・・
屋上に『居る』『弟子』といい・・・まるで時が戻った様だ・・・・・・)

『人工幽霊壱号』は、そう考え・・・直した・・・

「・・・・・・・・・(クスクス)」
「・・・・・・・・・(ハラハラ)」

以前と違うのは『オーナー』が『ご機嫌』なのと、あの時はいなかった『誰か』が『居る』事だった。

「・・・・・・約束通り・・・! 持って来てやったワケ!!」
「ありがとうね、エミ・・・持つべきは『友達』だわ・・・!」
「・・・・・・・・・・・・(ブチブチィッ!!!)」
「ああああっっ!! エ、エミさん抑えてっ・・・!」
「・・・・・・・・・(フルフル)・・・」

「さーって・・・と! これで『予定外』の収入、全部で『五億五千五百万』・・・!」

「・・・満足したワケ!!?・・・・・・さっさと『例のアレ』渡すワケ・・・!」

「例のアレ?」

バンッッッ!!!

「とぼけるんじゃ無いワケッッッ!!! おたくがコッソリ録ったテープと! コッソリ撮らせたカメラとネガ・・・! とっととよこすワケ!!」
「あー『アレ』の事? はいはい・・・・・・じゃこれね。」
「・・・・・・妙にあっさり・・・また何か企んでるワケ・・・!?」
それを聞きパタパタと、手を振る美神・・・
「やーねー・・・! これでもあんたに『感謝』してるのよ。」
「・・・・・・感謝・・・!?」

「ほら・・・大変な事になったって『鈴女』から報告受けてー、すぐにママに電話して・・・一時は『・・・あの二人・・・!! どうしてくれよう・・・!!!』って思ったりもしたけど。」

「・・・・・・・・・!」
(サーーッ)と血の気がひくエミ・・・

「ま、結果的に親父の『病気』治してくれたんだしね! 親父がママとの事すっごく大事にしてるってのも分かったし・・・」
 
(・・・そうで無かったら『五億』どころか エミの『全財産』ふんだくってたろーし・・・)

「・・・『本当』に『感謝』してるの・・・!」
「・・・・・・・・・何故か・・・釈然としないワケ・・・」
「まあ良いでしょ、その事は! それよりタイガーの奴どう変わったの?」
「・・・おたくの・・・公彦さんの『能力』根こそぎ手に入れて それ全部『精神感応波』に回した様なワケ! だから公彦さんみたく霊障に悩まされる事も無いし・・・」
「あんたがサポートすれば、範囲がどこまで伸びるか予測もつかないか・・・厄介ね・・・」

それを聞いて少し機嫌を良くするエミ。

「ま、今度やりあう時はそれなりに 『覚悟!!』・・・決めておくワケ! ・・・そんじゃね!」
「あ、待ってエミさん・・・!」
バタン!

「・・・・・・」
ドアの向こう側に向かって・・・
「・・・あんた達・・・いつまでそうしてんの・・・・・・?」
『ギクゥーーーーー!!!』

『ドベシャアッ!!!』
例によって『ブーメラン』でタイガーを『落とした』エミ。

「よっ、横島さーん!!」
今回は横島も一緒だった・・・

「ほら! とっとと目ぇ覚ますワケッ!」
ゲシッ!!
「う、うぅ・・・! エミさん・・・!?」

気が付いたタイガーをよそにスタスタと バイクに向かうエミ。

「あ、あの、エミさん!」
(・・・?)
突然声をかけて来たおキヌの方に、振り向くエミ・・・
「・・・何なワケ?」
「あ、み、美神さん、最初は鈴女ちゃんを スパイみたくしようとした訳じゃないんです・・・! ただ・・・!」
「公彦さんが心配だったから・・・でしょ? それくらい分かってるワケ・・・!」
「・・・・・・!」
意外なエミの言葉。
「あの女とも『昨日今日』の付き合いじゃ無いワケ・・・! おたくもそんなに気を回す事無いワケ・・・!」
穏やかな表情でおキヌに語りかけるエミ。
「エミさん・・・・・・!」
「ーー! も、もう行くワケ!! ・・・以前の話・・・まだ諦めたワケじゃ無いワケ・・・! それじゃね!!」

猛烈なスピードで遠ざかって行くエミ・・・

「・・・それじゃワシも失礼するけんノー・・・」
「・・・あ! タイガーさん!!」
帰ろうとするタイガーに慌てて声をかけるおキヌ。
「・・・・・・?」
「昨日一文字さんから電話があったんです。」
「!!!」
「それで言っておきましたから・・・誤解だって・・・」
「ーーーーーーーーー!!!」
「一文字さんからは、電話かけにくいと思・・・」
「ウオオーーーーーーーン!!! 一文字さんーーーー!!!」

物凄い勢いで走り去るタイガーを見ながら 肩をすくめるおキヌ。

「さて・・・と、・・・横島さん、起きて下さい。」
「・・・・・・・・・・・・うーん・・・」


『和食屋』
「あんたー、今日はお祈りに行く日じゃ無いのかい?」
「・・・・・・」
「ちょっとあんた!」
「お祈りはもうやめだ!!」
「は・・・!?」

回想
<「そ、それじゃ、その嬢ちゃんが殺生石から生まれた狐の神様・・・!!?」
「その通り!! ほら! タマモ!!!」
「・・・・・・・・・(ムスッ)」
ポン!
「うおおーーーーー!!!」
「ね、これで五百万は安いもんでしょ? 何たって神様から教えてもらえんだから・・・!」

『・・・・・・・・・・・・』>

「つーわけで、もうお祈りはやめだ!!」
「・・・・・・」
「この『あぶらあげ』に釣り合ううどんも作らなきゃあいけねえしな!!!」
「・・・・・・はいはい・・・」
「とりあえず、この『あぶらあげ』を使ったうどんを一杯三万円で出しとけ! 名前は『タマモうどん』!!!」
「・・・・・・・・・はぁぁーーー・・・」


ニューヨーク
『さて・・・と・・・これで良し・・・』
ゴポゴポ・・・!
『やはり機械の体では、ままなりませんね・・・』

回想
<『わ、私は・・・!? この時代は・・・!?」

グアオオォーーーーーンッ!!!

『ーーーーー!!? あ、あれは『フェンリル狼』!!? ここは神話の・・・!!? いやそれにしては・・・』>

『あの後・・・私は霊体の一部を、この世界の物体に入り込ませたおかげで、消滅せずにすんだ・・・しかし完全に甦るには・・・・・・やはり、コスモプロセッサを・・・』

『そいつ』は本棚から何冊か、本を取り出した。
『やはり『先人』の行いを手本にせねば・・・最初は七の巻・・・竜神の王子を・・・それは難しいな・・・とすれば・・・』
九の巻を開いて。
『GS試験・・・次の試験は・・・約半年後か・・・』


日本
「横島さん、大丈夫ですか?」
「おー、効く・・・! サンキュー、おキヌちゃん!」
「・・・・・・・・・・・・」
ヒーリングをかけるおキヌをじっと見る『美神』。
「・・・? どうしたんですか?」


「・・・おキヌちゃん、次のGS試験・・・受けてみたら?」




AS「コンクリートジャングルの虎、これでおしまいです・・・反対票来なくて良かった・・・色々有難うございました。」






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