ザ・グレート・展開予測ショー

コンクリートジャングルの虎(終)


投稿者名:AS
投稿日時:(01/ 2/ 7)

 日本時間 『0・12』      
トゥルルルッ! トゥルルルッ! 
「・・・・・う・・・」
トゥルルルッ!トゥルルルッ!
「うるさーーーーーいっっ!!!」
ガバアッッ!!
「ったく・・・! 今何時だと思ってんのよ!!」
トゥルルル・・・ガチャッ!!
「・・・誰だか知んないけど今何時だか分かってんの!? ・・返答次第では!・・・・・?何だ・・あんたか・・・何かあったの? ・・・ふん・・・ふん・・・・な、何ですってーー!?」


ーコンクリートジャングルの虎(終)ー


「ハッ! ハッ! ハッ!」
「女ーーーーーーーーーっっ!!」
「キャーーーーーッ!!」
「くっ・・・! やめろって・・・」
エミはブーメランを振りかぶった。
「・・・・・・言ってるワケッッッ!!!」
ビュンッ!!
「ガウゥッ!!」
あっさりとブーメランをかわす『公彦』。
「くっ・・・・! 公彦さんじゃ無けりゃー本気でやれるのに・・・!」
「女ーーーーーーーーー!!」
次の標的を捕捉し、走り出す『公彦』
「ああもう・・・! あっちは何やってるワケ!!?」

<「じゃあ公彦さんはタイガー君とシンクロしてると・・!?」
「そうとしか思えないワケ! 確かにあの仮面を破れっつったけど・・・! あのバカ・・・!」
「じゃあ今の公彦さんは・・・」
「タイガーと全く同じ行動を取っているってワケ!・・・つまり・・・!」
「先にタイガー君を押さえる必要があるって事か・・・!?」
西条の言葉にうなずくエミ。
「分かった! そっちは任せてくれ! こっちのGメンにも何人かは、あてがある!」
「麻酔弾でも何でも使って構わないワケ! ただし・・・!」
「タイガー君の安全・・・それと正体だろ? 上手くやるさ・・・!」
「恩に着るワケ! 最高にエゲつない呪いを教えたげるワケ!」
「・・・楽しみにしてるよ・・・(ククク・・・!)」>

「何の変化も無いって事はまだ・・・」
「女ーーーーーーーーーー!!」
「・・・・・・・・・・」
ウォォォン・・・!
「女!女!女ぁぁーーーーーー!!!」
「・・・・・・・・・・・」
ウォォォォン・・・!
「ガアアーーー!! 女ーーーーーー!!!」
「・・・・・・・・・・・・(プチッ)」
「キャーーーーーーー! ま、またケダモノーーーーーー!?」
「・・・フゥ・・・公彦さん・・・悪いけど・・・」
ウオォォォォン・・・!
「ホ・ン・キ・で! 『やらせてもらう』ワケ!!!」
エミが本気(マジ)でブーメランを当てようとした時・・・!

キキーーーーーーーーッ!!!

「ーーーー!?」
『公彦』と女性の前に、一台の白いバイクが割り込んだ。
(・・・オカルトGメン!?)
ドルン・・・!ドルン・・・!!
「どうやら・・・ 間に合ったみたいね!!!」
ヘルメットを外し、現れたのは・・・
「み、美智恵さん!?」
「話は聞いたわ・・・! 腹に据えかねてるけど、今は・・・」
「グルル・・・・・・!」
突然現れた『美智恵』を警戒する『公彦』。
「・・・・・・・あなたは早く逃げて」
「グル・・・!」
「あ、有難うございます・・・!」
「グアァァァッ!!」
再び『女性』を追う『公彦』・・だが美智恵は動こうとしない。
「な、何してるワケー!? ・・・クッ!!」
慌ててブーメランを振りかぶるエミ・・・『公彦』は『美智恵』
の横を・・・。

「・・・・・・・・・」
「!!!?・・・・グガアァァーー!!」

「ーーーーーー!?」
美智恵の横を通り過ぎようとした『公彦』が突然絶叫した。
ドサアッ!!
公彦は絶叫し、そのまま崩れ落ちた。
「・・・・・・・・・ぅ・・・うぅ・・・」
「・・・・・・・・・・」
美智恵が公彦をソッと抱き起こす。
「・・・・・・!? ぼ、僕は・・・!? ここは一体・・・」
「ーーー!? も、元に戻ったワケ!?」
美智恵に抱えられながら、ゆっくり立ち上がる公彦。
「も、元に・・・? ・・・一体何が・・・?」
「あ・・・えーと・・・し、知らない方がイイワケ!!!」
「・・・・・・・? ・・・・・・・!?」

突然公彦の様子が変わった。

「!ど、どうしたの!?」
「・・・・・・・・・」
公彦は答えずに『仮面』を外すスイッチを押した。
カシュ・・・・ガシャン!
「ーーー!? ど、どうしたの!? こんなトコで『仮面』を
外したりしたら・・・!!」

「読めないんだ・・・!」

『え・・・・!?』
「何故かは分からないが、人の心が全く・・・! テレパシー能力が消えた・・・!?」
「そ、それ、どういう事なワケ!?」
その時

『グアアアァーーーーーーー!!!』

『ーーーーーーーー!!?』
突如としてニューヨークが密林のジャングルに変化した!

「こ、これは!?」
「まさか・・・タイガー!? ・・・でもこんな広範囲に出来るワケ・・・!」
「・・・エミさん、二人がシンクロしてたというのは本当?」
「?・・・・多分間違い無いワケ・・・」
「シンクロしていた内の一人が急に元に戻った・・・その場合
二人を繋いでた精神波は・・・」
「?・・・・・・・・ま、まさか!! タイガーの奴、公彦さんの能力を!?」

「キャーーーーーーー!」
「ウワアアアーーー!?」
突然の密林にパニックになる人々。

「ーーーーーーーー!! のんびりしてらんないワケ!!・・・・・でも・・・」
密林と化したニューヨークは もはや前がどうなっているのかも全くつかめなくなっていた。
「大丈夫! 乗って!」
「え!? でも!」
「私にはテレパシーへの耐性があるの! 私の目にはここは密林じゃ無いわ!!」
「・・・・・・・・・信じるしか無いワケね・・・!」
エミが後ろに乗ったのを見て美智恵はエンジンをかけた。
「アナタはここで待ってて! すぐ戻るから!」
「ああ、・・・気を付けて・・・!」
美智恵は微笑むとエンジンの事も気にせずに 一気にスピードを
上げた。

「タイガー君!正気に戻れ!!」
西条の目の前には巨大化した一匹の 『虎』がいた。
「ガアアアアアッ!!」
「駄目か・・・どうすれば・・・!」

西条が天を仰いだその時

「タイガァァァーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!
おたくいい加減にするワケッッッッ!!!!!!!!!」

『ビクゥゥーーーーーーーーーーー!!!!!!』
タイガーの身体が 一気に縮んだ。
「手筈は分かってるワケ!?」
「先輩を信用しなさい!」
二人はバイクを飛び降り エミは踊り始め、美智恵はタイガーに霊波を浴びせて動きを止める。
「グ、ガアアアッ・・・・・・!!」

「霊体・・・撃滅・・・波ーーーーッ!!!」
「ギャアアアッ!!!」


「あーあ・・・!全く! くたびれたワケ!」
「・・・・・・・・・・・」
例によってタイガーはボロボロになっている・・・

「じゃ、三人とも気を付けてね。」
「・・・娘によろしく・・・」

<あの後・・・気を失ったタイガーを連れて、一気にその場を離れたエミと美智恵は連絡を取って 西条と合流した・・・
「・・・ふぅ・・・こんな大騒ぎを起こしたんじゃここを離れた方が賢明ね・・・後の事は私が何とかしておくわ・・・」>

「・・・今回は本当に迷惑掛けたワケ・・・このお返しは必ずするワケ!」
「あ、ま、待って下さい! エミさんっ!!」
(ワシ・・本当にパワーアップしたんかのー・・・)
せわしない二人を見ながら・・
「では僕も行きます。・・・・・・(フフフ)」
「何か嬉しそうね・・・西条君・・・」
「あー! いえ! 日本で今回楽しみな事があるので・・・失礼します!!」

「何か・・・台風の様だったわね・・・」
「うん・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・何だい?」
「やっぱり仮面付けないでいると かわいい!!」
「・・・・・・・・・・・」

その頃
『・・・・・・・・』
笛に刺さった刃を潰して。
『強力な、しかも二人分の力を持ったテレパシスト・・・随分と役に立つでしょうね・・・ほっほっほっほ・・・・・!』

「なー、お前昨日のアレ見たか!?」
「あー見たよ! あのデッカイ虎!」
「俺あの虎見ててさー、 こんなフレーズ思い付いたんだ!」
「ふーん・・・何てやつ?」


       『コンクリートジャングルの虎!』




AS「一応これで終りですけど、後日談を書きます。 楽しんでくれたら嬉しいです。」



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