ザ・グレート・展開予測ショー

コンクリートジャングルの虎(7)・・・『改め和食屋の白キツネ』


投稿者名:AS
投稿日時:(01/ 2/ 4)



 ー『和食屋の白キツネ』ー

美神令子は『不機嫌』だった・・・

「一体七万円も何食ったの!!?」
「・・・・・・・・・・・・」
「聞・こ・え・な・か・っ・た・の!!!?」
「キツネうどん・・・」
「は・・・?」
一瞬呆けてしまう美神。
「・・・キツネうどん!」
タマモの肩に、『ポン』と手を置き・・・
「あのね・・・タマモ・・・私だって鬼じゃないわ。」

そう言いつつ手にだんだんと力が・・・

「だ・か・ら!!! ホ・ン・ト・の・事・を・言・い・な・さ・い!!!!」

・・・とことん『やんわりと』が出来ない美神・・・
「痛いっ! 痛たたた!! ほ、本当だってばーーーっ!!!」
「・・・・・・・・・・・」
手を離す美神。
「シロ・・・・? 何処へ行くの・・・・?」
『ビクウゥッ!!!』
「みっ、美神さん! 落ち着いて・・・!」
慌てて美神を『なだめる』おキヌ。
「・・・・・・・・・」

ほんの少し大人しくなる美神・・・(・・・ただしジト目のまま・・・)

(た、助かったでござる・・・)
・・・汗をぬぐいホッと息をつくシロ・・・

「タマモちゃん、食べたの本当にキツネうどんだけ?」
肩を押さえ 涙目のタマモ。   
「さっきからそう言ってるでしょっっ!!!」
その様子を見て・・・・・
「・・・・美神さん・・・・」
「・・・・(フゥ)・・・分かったわ・・・つまり!この店!!『ボッタクリ』ね!!!」

ビシッと『和食屋』に、指を『刺』す美神・・・

「う、う、うちがっ! ボッタクリだとぉーーーーーー!!?」

美神の正当な発言(美神にとっては)に従業員?が飛び出して来た。

「てめえら!! 金も払わねぇうえに店の前で好き勝手言ってんじゃねえっっっ!!!」
当然美神も(一気に)頭に血が昇る。
「キツネうどんで『七万!!』も取る店のどこがボッタクリじゃ無いってのよ!!!?」
「うちは先祖代々続いてる老舗の中の老舗だ!! ボッタクリなんぞしねぇっっ!!!!」

・・・火花を散らす二人を見ながら・・・

「おキヌ殿・・・美神殿どうしてあそこまで・・・」
「き、きっとボッタクリが許せずに・・・」
「・・・お金が惜しいだけでしょ・・・」

「とにかく! 七万円は正当な値段なんだ!!!」
「そんなボッタクリ、正当なんてゆー店日本中どこ探しても無いわよっっっ!!!」

そんな調子でしばらく言い争い・・・

「・・・うちはなぁ・・・キツネうどんに全てをかけてんだ!!
 他の料理なんざ無くともキツネうどんさえありゃいいんだっっ!!!」

「・・・そういうものなのでござるか・・・?」
「・・・・・・え・・えぇと・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」

「うちはキツネうどんには! 最高の素材! 最高の調味! そして! 最高の腕を! 『毎日』 費やしてんだ!!!」
   <ピクッ>   「・・・・・・・・・・・・・」

(冷え冷えとした目で・・・)
「・・・じゃあ何で時価なのよ・・・!?」

それを聞いた男は目を輝かせ、 「・・へっへ・・!・・・うちはなぁ・・・!」
「・・・・・・・・?」

「一月ごとにお祈りしてるんだ!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は!?」

「・・・・・・・・・!」

「うちは毎月一度 霊験あらたかな殺生石の前でキツネうどんの味を高めるために祈ってるんだ!!」

「・・・・・・・・・・あんた・・・・・バカ・・・?」

それを聞いた男は顔を真っ赤にした。
「て、てめえっ!! 先祖代々の習わしをバカにすんのか!?」

クルリと背を向ける美神 
「あーアホらし!・・・帰るわよ おキヌちゃん!」
「え・・・!?」
「ち、ちょっと待ってでござるっ!!」
「・・・・・・何よ・・・・・!?」
「うっ・・・」
美神の迫力にひるむシロ・・・
「で、でも美神さん、シロちゃん達お金が・・・」
「お、おキヌ殿ーーーーっ!!」
ヒシッと抱きつくシロ
「よしよし・・・でも何でこんな高い店に来たの?・・ここよりおいしくなくても良い所たくさんあるのに・・・」
「そっ、それはタマモが・・・」
全員の視線がタマモに集まる。

「・・・・・・・!・・・?どうしたの?」
「タマモちゃん、どうしてこの店に来たの?」
「・・・・・・最初そんなに高いと思わなかったし・・・それに・・・」
「それに・・・?」
「払うのはシロだから高くても良いかなと・・・」

「ターーーーマーーーーーーモーーーーーーー!!!!」

飛びかかろうとするシロを 美神が押さえた。

「あーもう面倒くさいっっ!!・・シロとタマモしばらくここで
働きなさいっ!! 不足分溜まるまでっっっ!!!」

「み、美神どの・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」

美神は『悲痛』なシロと、『考え込む』タマモを無視し、『店主』に振り返った。
「・・・というわけでこの二人よろしくね。」
「・・・まあ、ちゃんと働いて払うなら構わんか・・・」
「決まりね。・・・行くわよ、おキヌちゃん!」
「お、おキヌ殿・・・・・・・」
・・・すがる様な目のシロ・・・
「う・・・・・・・ご、ごめんねシロちゃん・・・・・・!」
「店終わったら 帰って来ていいからねーーー」

ガックリ膝をつくシロ・・・一方・・・

「ねえ・・・」
「ん、何だ?」
「最高のあぶらあげ、どう作るの?」

シロの『なきごえ』を背に 事務所へ歩きながら・・・

「美神さん、店主さんて どこの殺生石でお祈りしてるんでしょう・・・?」
「・・・さーね・・!・・・案外タマモが知ってんじゃない?」
「・・・?・・・・・あ、もうエミさん達着いたかなぁ・・・」
・・・・空を見上げるおキヌと同じ様に 空を見ながら・・・・
「さぁ・・・事務所に着けば分かるわよ。」
「???」


その頃の横島  「・・・・・・・・・・・・・・・・・」




AS「外伝のその後です・・下らないかもしれないけど、楽しんでもらえたら、嬉しいです。<(7)はちょっと遅れるかも・・・・>」





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