ザ・グレート・展開予測ショー

極楽大作戦 de 時代劇 巻之六


投稿者名:トンプソン
投稿日時:(01/ 2/ 3)

一同がひれ伏す中、唐巣寺の和宏和尚が手を挙げて尋ねる。
「恐れながらオキヌ様は何故にこの寺にいらしたのでございますか?」
「うちら先代の帝をたぶらかした死津喪比女探しにきたんですわー」
「そうじゃ。神妙にせい死津喪比女!」
「あのーいないワケ、トックに逃げたわけ」
笑って誤魔化す氷室屋 -特別な場面意外では氷室屋で通そう- の夫婦者だが、
「あんたらが、でしゃばったから逃げれれたんじゃないの?」
「そ、そーなりますかなー、姫さん」
「まぁ、こちらのやんごとなき女性はいいとして、あんたの所為ね」
すさまじい剣幕の令子姫だ。思わず後ずさりする忠夫である。
「あの、他の方は一体何の御用でこの寺に何の用でいらしたのですか?」
寺の内外を問わず荒れに荒れてしまった寺の内装に、流石の和尚もため息を付く。
そんななか、寺男の権三郎爺(92)はなんじゃなーと後片付けを始める。
「あの、某は美神藩町奉行所奉行西条輝彦之守と申します、御取り込みちゅうですが」
「あ、西条の兄様!いつの間に!」
「ほんとだ〜、さっきハイラちゃんと戦ってた人じゃなーい」
「お冥、ちょっと御免ね。でどうしたの?」
「はい、御妹様の御体に魔物が盗りついた次第でございまして!」
「なんですって!」
「はい、全く目が覚めぬようになられたと」
「早く御城へと家老の毒田薫栖(Dr・カオス)様が呼んで来いと仰ってでござる」
と、最後の言葉はオシロ(シロ)が繋げる。
何!目が覚めぬとな!と叫んだのは氷室屋夫婦と小笠原流祈祷術師のエミだ。
「驚く様子を見ますとオキヌ様と、此方の女性訳を御存知で?、時に貴方は・・?」
はっとなった新米同心 武等都・比延蕩(ピート)、実は彼女の素行を語る。
「・・。取りあえずひっとらえておけ。御手柄だったな」
「は、有難う御座います」
意気揚揚と奉行所へ連れてこうと、エミを縛りあげようとして、
「いや、家老の毒田様の御屋敷に連れていってほしい、地図を渡そう」
護衛役を比延蕩の友人と聞いた浪人の伊達雪之丞にも護衛を頼む。
「はぁ、解りまして御座います」
「ちょっと待つワケ、、あんたの妹に取付いた妖魔はね西洋妖怪。オキヌ様も御存知か」
じゃぁ行きましょと新米同心に妙にベタベタくっ付く。
「へぇ、おそらくは悪夢という悪魔ですわ。獏を宛がえばいいかもしらへんが」
「馬面した悪鬼やな。こらいそいで退治しないと偉い事になるで、令の御姫さん」
「そ、そうなの!いそがなくちゃ。でも私はそんな奴の扱いしらないわ」
「えとなぁ、夢の中にいくんやけど、ウチのキヌもそない事は苦手やしなぁ」
「あのーー、令姫様ぁーあたしのハイラちゃんなら夢に入れるってーー」
「それや!こちらのノホホンとしたあねさんの力かりましょ」
「ですが、一介の町人を中に入れるわけには、姫様」
「そうは言っても西条、このさい法度などに構ってる訳には」
「ほなこうしまひょ」
と、オキヌ。あたいの部下にしたら問題あらへん、はよ悪鬼退治に行こやと進言する。
令子姫以下急いで登城し最後に残った和宏和尚は、
「後片付けしてってほしかったですねぇ〜南無」
あきらめの境地に入っていった。
結局令子姫は若衆の格好で門をくぐる事になったのだが。
驚いたのは家老の毒田薫栖、あの寺院でそんな事があったのかと驚くばかりだ。
しかし、なぞの祈祷師が見つかったと言うのは朗報である。
「では、ひのめ様は皆様にお任せする。西条お主もワシと来い」
「はい、しかし何故ご家老が、あの者を?」
「今回の流言はな、他の物と違いどおうも信憑性があるのじゃ」
「と、申しますと?」
「普通、流言とは地震や津波が近くの藩で起こると次は、うちというのが殆どだ」
「成る程、たしかにここ数年は近隣に災害はございませんでしたな」
「どうも信憑性がある、だからとらえらかったのじゃ」
そして、二人は町籠を使って家老の自宅へと向かった。

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