ザ・グレート・展開予測ショー

コンクリートジャングルの虎(4)


投稿者名:AS
投稿日時:(01/ 1/31)

「さて、お揃いのカップも買ったし そろそろ帰ろうかな。」
おキヌは買い物袋を片手に、(カップ等があるので) ゆっくり出口へと歩き始めた。
ザワザワ・・・ザワザワ・・・外に出ると周りが何か騒がしい。
「エミさんの分も用意しなきゃならないし、早く帰らなきゃ」
歩きながらふと ある考えが浮かぶ。
(美神さんとエミさん・・どうしてケンカするのかなぁ? 仕事の時は何だかんだで、息合ってるのに・・・) 美神とエミは、息を合わせて・・タイガーを、リンチしていた・・・。
(二人とも、ケンカしてなきゃいいけど・・・)
その不安を打ち消すように、「きっと大丈夫! 事務所には横島さんがいるし・・・!」 横島は吊られている。
「シロちゃんやタマモちゃんも、帰って来てるだろうし」 シロとタマモは耳を塞いで脅えている。
「・・・きっと大丈夫!・・・きっと・・・」 おキヌが自分を
落ち着かせている時 「おっおいっ! 見ろよ またっ!」
(・・・?) おキヌは男が指を指す方を見た。 「!・・・な、何あれ・・・真っ黒な塊・・・?・・・カラスの大群!?」
見るとカラスは真っ直ぐに 事務所の方に向かっている。

(・・・・) おキヌはものすごい不安に駆られた。 「い、急いで帰ろう!」   
    
ーコンクリートジャングルの虎(4)ー
屋上で横島が、『吊られた男』になり、新たな仲間を迎えようとしていた頃・・・シロとタマモは・・・
ヒソヒソと「ね、ねえシロ・・・」   「・・・・・・」
何とか落ち着きを取り戻し、シロに話かけるタマモ。 シロは顔だけをタマモの方に向けた。
「て、提案なんだけど、また散歩にでも行かない・・?」
シロはハッとして、目を輝かせた。
「そっそれはっ! ・・・い、いや、しかし・・・」
「どうしたのよ?」 シロはわずかにうつむき 「ぶ、武士が、
に、逃げるというのは・・・」 それをきいたタマモがシロに
くってかかろうとした時。
「あんた、いつまでそうしてるつもり?」
ドア越しに聞こえて来たその声に。  
   「タ、タマモッ」  「分かってる・・・!」
    二人はドアの向こうに、耳を澄ませた。

ブラーン、ブラーン・・・吊るされた? タイガーが、振り子の様に窓の外を行ったり来たりするのを横目にしながら・・・
美神が口を開いた。
「あんた、いつまでそうしてるつもり?」
「・・・・・・・・・・」
「まったく! おキヌちゃんもわざわざ お茶なんて買いに行く事ないのに!」
「おたくんトコで働いてるわりに、良く気が利くワケ・・・!
誰かさんが反面教師になってるワケね・・・!」
それを聞いた美神は、机に身を乗り出して 「だーれが反面教師ですって!!? あんたこそ人が折角出した椅子に座りもしてないじゃないっっっ!!!!」
「・・・折角!!?・・・わざわざっ! こんっな低い椅子出して、よくも言えるワケッッッ!!! あんたそんなに人を見下したいワケ!!?」
美神はほんの少し落ち着きを取り戻して、再び椅子に腰掛けた。
「一位の私が三位の、ア・ナ・タ、と! おんなじ高さのわけ無いでしょ?」

ドア越しに会話を聞きながら・・・

「・・・予想はしてたけど・・・」
「タッタマモッ!」
「何?」
「ぶ、武士といえど、お腹がすいては戦は出来ぬでござるっ! まずは腹ごしらえに行くでござる!」
「それは良い考えね・・・!(本当に良い考えよ、シロ!)」
「そうでござろう!? では早速・・・!」
「ところで・・、さっきから向こうでうろうろしてんのは何なワケ?」

『ギクウゥゥッ!!!』

((・・・・・・・・・・・・))

エミの問いに美神は何も言わなかったが、シロとタマモは金縛りになっていた・・・その時!

『お帰りなさいませ、おキヌさん』 
((プハァッ!!))  金縛りが解けた。
「ただいまー」 トントントン・・・おキヌが階段を上がって来た。
「おっ・・おキヌ殿ーーーーっ!!!」
おキヌに向かって駆け出すシロ。
この時シロにはおキヌが、救いの女神の様に見えた。
「どっ、どうしたの!?」 シロを抱き止めて目を白黒させる。「こっ、こっ、恐かったでござるーーーーーーーーっ!!!!」
「・・・・・・ふぅ」 泣きつくシロを見て呆れ半分、安堵半分のタマモが 三度目のため息をついた。

  ・・・おキヌが『二人』をなだめた後・・・

「そっ、それじゃあ意味も無くケンカしてたんでござるか!?」
「・・・・・・・・・・・・」
「?別にケンカなんてしてないわよ?」
「いつもの事なワケ」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・』
紅茶を用意したおキヌが 「まあまあ・・・お茶が入りましたよー。」 とカップがいくつか乗ったトレイを持って来た。
「はい、二人には・・」 骨付き肉と、あぶらあげを乗せた皿を出す。 「あっ、有り難いでござるーーーっ!!」 「有難う・・・」 二人のらしい『答え』に少し微笑んで美神とエミの前にカップを置いた。 自分と横島の分も置いてから、椅子に腰かける。
「あれ?美神さん、横島さんは?」 美神はミルクティーを飲みながら 「そのうち戻って来るわ」 と答えた。 「はあ・・」
特に気にせずに、おキヌも日本茶をすする。
「これ、美味しいワケ、何てやつなワケ?」 エミが『ミルクティー』の事を尋ねた。
「あっ、それなら美神さんに聞いた方が・・・」
(?・・・・・・・・・・!)
「ちち、ちょっと待って、おキヌちゃん、まさか・・・・!」
「美神さんと、お揃いにしたんです。 カップもスプーンもお揃いですよ。」
『ブウッ!!!』 「ゴホッ、ゴホッ!」 咳き込むエミ
落ち着いてから、美神と共にブゼンとした表情になる。
それを見て 「・・やっぱりまずかったですか・・・?」
シュンとなったおキヌに、慌てて手を振り 「あ、い、いや、まずくないのよ! 全然! ただこの女にこの味は理解出来ないと思って・・・!」
「そ、そうなワケ! ただこんな美味しいのは、この女には もったいないと思ったワケ・・・!」
そんな三人の様子を見ながら・・(・・・前から思ってたけど・・ここで一番立場が強いのって・・・あの嫌な霊気も おキヌちゃんが帰って来た途端に消えてるし・・・) そんな事を考えながら、タマモは美神に尋ねる。
「ねえ、美神さん、その人の事教えてくれないの?」
「?・・あれ? 臨海学校で『遭』わなかったっけ?」
「!・・・・?」   違和感を感じるエミ。
「りんかいがっこうって あの妖怪がたくさん襲って来るやつでござるか?」
おキヌは少し困った顔で 「普通はそういうんじゃなくて・・」 「???」 「・・・今・・・『会わなかった』ってとこで、何か妙な感じがしたワケ・・・」
机を叩いて 「あーうるさいっ! こいつは小笠原エミ!・・・職業は・・・!」 「ストップ! そっからは自分で言わないと何言われるかワカったもんじゃ無いワケ!・・職業は一流GS兼
超一流呪術師! ここよりも、はるっかにグレートな事務所も開いてるワケ!」
「グギギッ・・・・!!!」 「みっ、美神さんっ、抑えて!」
「今までの闘いでこいつが美味しいトコ持ってけたのも、全てアタシの呪いのサポートのおかげなワケ! それが無きゃー、この女とっくにおっ死んでるワケッ!!」
「グガガガッ・・!」 「みっ美神さんっ! 横島さん! 美神さんが・・・?・・・あれ・・横島さんまだ戻って来てない・・・・?」 ハッとするシロ、一方タマモは窓のそばで・・・。
「あ・・・カラスたかってる・・・だからあの時気付いたんだ・・・」
窓から上を見て・・「キャーーーーーーーーーッ!!!!?
横島さんがーーーーーーーーーーーっ!!!!」
「先生ーーーーーーーーーーーー!!!!」

その頃の横島とタイガー
ギャア、ギャア、ギャア、ギャア、ギャア・・・・・
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

AS「今回指摘された所 改善されてないかもしれないけど、
気をつけてみましたので・・・面白かったら、嬉しいです。

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