ザ・グレート・展開予測ショー

GSサスペンス劇場「知りすぎた男」(5)


投稿者名:PKO
投稿日時:(01/ 1/28)

CHAPTER5


「なんとか距離だけは離したわね・・・」
「これからどうすれば・・、そうだ!なんとか美神さんを説得してくれませんか?お願いします〜!」
「だめね。」
「どうしてすか〜!」
「多分、あの子はわたしもろとも殺る気よ。親だからわかる。」
「・・・・・。」
「この車もいずれ追い付かれるわね。」
「てことは・・・・」
「為す術なしね。」
「そんな〜!ああ、あの時覗かなきゃよかった〜!」
「!」
「ど、どうしたんすか?隊長?」
「それよ!」
「え?」
「なかったことにするのよ!横島君、文殊残ってる?」
「そ、そうか!時間移動で・・・」
「早く!」
「よし、まだ2個ある。はい!」
文殊を受け取った美智恵は念をこめた。『雷』の文字が浮かび上がる。
「いくわよ〜!」
キイイイン!

美智恵の車は雷を帯び、一瞬の閃光とともに消え去った。走った跡に炎を残して・・・


こうして・・・
全ては「なかった事」になった。
美智恵が侵入前の横島を捕まえて事なきを得たのであった、もっとも美神は何故そこに美智恵が居たのか不思議がってはいたが・・・

そして、もとの未来に帰ってきて美智恵は横島を自宅まで送った。

「じゃあ横島君ここで。」
「今日は本当に助かりました〜!」
「これに懲りて覗きはやめるのよ。」
「はい・・」
「あ、そうだ。多分大丈夫だと思うけど・・」
「なんですか?」
「前に小竜姫から時間移動は人の生死まではかえられないって聞いたから・・・」
「大丈夫っすよ〜、証拠も残ってないし。」
「そうよね、それじゃさよなら。」
美智恵は帰っていった。

「ふう、今日はほんまにやばかったな〜・・・あ!財布がない!・・まいっか。命だけは助かったんだし。」

   
その夜・・・

「眠れん・・・。やっぱあの事がなあ〜、まさかあの乳が・・ええい埒があかん!こんな時は大声叫んですっきりしよう!」
大声で横島は叫んだ。
「美神さんの乳は胸パッド〜!!あの乳は偽の乳〜!!」



「なんですって?」
その時
後ろから聞こえるはずのない、いや、聞こえてはならない声が聞こえた。

「ど、どうして・・・」
あの時と同じセリフを横島は口走った。
「あんたの財布を私の部屋で見つけてね。あんたの事だから干上がってんだろうと思って持ってきてあげたのよ。
なんで私の部屋に有ったかという理由も聞きたくてね・・・」
「どうしてこんな時間に・・・」
「霊感ってやつかしら。」
あの時とまったく同じセリフで美神は答えた。
「さて、今の言葉の意味を教えてもらおうかしら・・・?」
その顔はなによりも冷たかった。
「ああああああああ・・・」
横島は死を覚悟した。
そして、こんなセリフを思い出していた。
『時間移動も人の生死まではかえられない。』
あとこんなセリフも脳裏をよぎった。
『大丈夫です横島さん、死んでも生きられます。死ぬ程痛いけど・・・』

合掌・・・

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