ザ・グレート・展開予測ショー

悪魔のささやき!!(その8)


投稿者名:ゴロンボー
投稿日時:(01/ 1/28)

ちょりーんす(寒)ゴロンボーです。
ついに入試一週間前になってしまいました。いい加減やばいとは思いますが、「わかっちゃいるけど止められない」ってことで。
……よくないですね。はい。
そんなわけで暫くお休みすると思いますが、どうか忘れないで下さい(本気)。


では、あーいしゃーるりたーん等と叫びつつその8。


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(ふう……)
おキヌは、部屋に戻るなりため息をついた。
『どうした?なんか悩み事でもあんのか?』
また、声。
流石に唇の端を歪めて----自分の部屋なので普通に肉声で----言い返す。
「あなたのせいでしょーが……!!」
『おや、そうだったか』
完全に……と言うか、考えるまでもなくわざとだ。
少々乱暴にベッドに腰掛ける。
「いい加減教えなさいよ……原因その一って何よ?」
何度と無く繰り返した質問を、また口にする。
『そっちこそいい加減にしろ。本気で解んねえのかよ?』
「解らないから訊いてるのよ……!」
悪魔はその返事を聞いて、なにやら深くため息を付いた後、こう言った。
『手前は…ちょっと考えれば解ることをちっとも考えようとしねえ。永遠にな』
「なによそれ……」
反論を遮って、続ける。
『まあいい。答えを教えてやるよ。っつうかお前の予想通りだが。勿論……お前があのガ
キにショボい゛想い゜とやらを伝えられねえ原因、ってことだよダメ人間』
「!!」
そう、それは……予想外ではなかった。一番最初に出てきて、速攻で……そして全力で考
えから外していた答えだ。しかし、気になることはもう一つあった。
「何よ、ショボいって!?」
声量が大きくなるのを押さえきれない。しかし、それを気にしている余裕はなかった。
『なに。簡単なことだ。お前、何故自分が言えないと思っている?』
「……さっき美神さんだって……」
『それは原因だ。言葉の意味は同じだが、それとは違う。つまりお前は今のこの状態を壊
すのが怖いんだよ。ま、仕方がないと言えば仕方がないが』
「?」
悪魔が、何故慰めの言葉----らしきもの----を発したのか解らず、眉をしかめる。しかし、
次に出てきた言葉は、その疑問を打ち消した。
『300年幽霊やってて、遂に手に入れた「居場所」だからな。そりゃ壊したく無いだろう。
ま、あの小僧への想いがそれに遠く及ばなかった、ってだけの話だな。気にすんなよ。所
詮我が身かわいさ、ってヤツだ』
「そんなこと……!!」
これ以上ないほどにそらぞらしい慰めの言葉がおキヌの心を、深く深くえぐってゆく。そ
れが事実であるのかどうかの判断も出来ず、ただ何種もの反論が頭の中に浮かぶが、形に
なる物はなかった。そして悪魔が、とどめを刺す。
『にしても、生き返っても幽霊の頃と同じ位置を求めるなら……お前が生き返った意味とは、なんだろうな?』
見事に議題が変わっているが、それを指摘する者は誰もいなかった。
そして、半ば強引に締めにはいる。
『とにかく、俺はあんなヤツとっとと諦めて、あのクソ女にでも譲った方が賢明だと思う
がな』
「どういう、意味よ?」
『分かってんだろが。あの女はガキに気があるんじゃねえかって事だよ。』
「うっ……」
そう。これもかなり前から思っていたことだ。しかし、それを今突きつけられるのは……
何より辛いことである。
「それは……」
『お前だってあの女なら良いと思ってるんだろ?』
確かにそれは自分が唯一妥協しうる道だが……
「たしかに……そうだけど……」
結局、二の句を継ぐことが出来ぬまま、仕事に呼ばれ、眠りにつくことになった。

 `               to be continued.


やっと黒くなったかな?

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