ザ・グレート・展開予測ショー

未来掲示(過去独白マーロウ番外編 中)


投稿者名:トンプソン
投稿日時:(01/ 1/27)

翌朝は雨で御座いました。
オーナー美神、いつも通りの御起床時間です。おや、二度寝をなさらない。
モソモソと、御洋服に御着替えになりながら、何故か、上機嫌で御座います。
「・・・・・・。なんかいい夢みてたなぁ??でも、なんだっけ?」
夢とは、映画のような物と先代から聞いておりましたが、
「うふふ・・いやねぇ、あたしったらぁ」
オーナー赤くなったり、急に御喋りを止めたりと、どうもご様子が。
《オーナー、おはよう御座います》
「あ、人工幽霊1号ね、おはよー。朝からなぁに?なにか有ったの」
私は昨晩漂っていた蛍の光に似た現象を説明し様かと思いましたが、
「泥棒や悪鬼の類じゃなければ、どうでもいいわ」
とおっしゃって食堂へ行かれました。同刻、台所には御二方いらっしゃいました。
「すいません、横島さん、手伝わせちゃって」
「いいって事よ。今日は散歩に行かずにすんだからね。火加減はかんなんでいいの?」
「もう弱火にして下さい」
「OK.でもこうやって毎日朝食つくってるんだよね、偉いよな」
「そんなぁ、何時もは昨日の内にやるんですけど、用事があったから」
「そうだったんだ。でもこうやってみんなの分を作ってんだろ?大変でしょ?」
と、台所ではMsオキヌを手伝っていた横島様で御座います。あぁ、矢張り余計な事を。
「だって、美神さんは全然手伝わないんだろ?女の人として・・・」
「なんですって、ヨコシマ君」
『美神さん!』
オーナー本人は軽いつもりでしょうが、いつもの後始末は私の担当で御座います。
「なによ、横島の奴ゥ・・・」
と、朝の上機嫌も何処へやら。怯えながら挨拶をするのは、Msオキヌです。
「お、おはようございます」
「う、うん、おはよう。もう少しで御飯できそうね」
「は、はい、あと御弁当を・・」
「弁当、コイツに?」
「まぁ、そんなところ・・・です」
しかし、一人分の御弁当の量としては聊か多いような、あ、二つ分でしたか。
血だらけになっても、横島様は何事も無く御仕事へ行かれました。
オキヌ様も学校へ。一人でくつろいでいらした美神様の所へ一本の電話が、
【TLLL TLLL】
「はい、美神徐霊事務所です」
(やほー、令子? エミでーす、//令子ちゃーーん、冥子もいまーす)
「あら、二人とも。どぉしたの?」
(いやなにね、近くに来たんだから、遊びに行こうと思って、オタク暇そうジャン?」
「暇ってねぇ。それになんで私のところに、しかもコブ連れでしょ」
(だって〜ね〜。エミさ〜ん、雨降ってるから、坊や、公園に連れてけないしー)
(あんたが目的じゃなくて、建物が目的なワケ)
「私の所は託児所じゃないのよ」
(そう言わないワケ。おたくの人工幽霊1号のいる範囲は赤ん坊にとって安心なワケ)
「というわけで〜きちゃったのー」
「のわぁ!エミ、冥子。せめて玄関から来なさいよ!」
《これはこれは、エミ様 冥子様、式神の空間移動でのご来場ですな》
「あ、あんたたちねぇ!!非常識ってのにも程が・・」
エミ様は男の子と女の子で二人、冥子様には男の子一人、赤ん坊がいらっしゃいます。
エネルギーの固まりが三つも集まれば、
【ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー】
オーナー曰く、悪鬼より性質が悪いと。
「まったくもぉ。しょうがないタマモー、シロー、御仕事よ」
抵抗する御二方を呼ばれ、強引に屋根裏に赤ん坊を、実際懐いております。
「ふう。助かったってなワケ。いいベビーシッターよね、あの二人」
「ほんと〜。時々こうやって〜手を抜かないとね〜」
「まぁ。いいわ、一時間これだけだからね」
「了解なワケ。そうそう、ケーキを買ってきたってなワケ」
「そうねの〜、令子ちゃん、一緒にたべましょ〜」
「じゃぁ御茶でも用意しますか」
屋根裏では嵐が来た騒ぎで御座いますが、下では御茶会が始まっております。
「ねぇ、冥子の赤ん坊、アタシの女の子、打ったみたいね」
「そぉね〜。元気いいもんね〜」
「仕返しされるだけなワケよね」
「うん〜」
「あんたたち母親になるのはやかったんじゃないの?」
「そうかもしないけどサ、やっぱねぇ、赤ん坊を産むってのは」
「女の〜幸せよ〜」
「もったいなくない?あんたたちだって、フリーならガンガかせげるでしょ?」
「今更ってカンジよ、頼り有る旦那様に子供がいれば」
「実はあたしねぇ〜、3ヶ月なの〜」
「ええ!」
「令子あんた、大分出遅れてるワケね。はやくいい人見つけないと腐るわけよ」
「・・あたしってさ、アットホームってなれたないからさぁ」
「あら、それはあたしも同じなワケ。やってみるとすごく良かったってワケ」
「ふーん」
母親と独身ですと、会話の主導権は子供の持つ方が握られるようで御座います。
昔話に話しを興じておりましたら、雲の切れ間から太陽がのぞきました。
雨が上がったようで御座います。
じゃぁお昼をご馳走になってから子供を連れて公園にいくワケ、となりました。
「じゃましてなワケ」
「また〜あそびに〜くるわ〜」
「もぉ来るな!」
(何よ、たいへんだったのは私達よ!)とタマモ様が呟いておりました。
何時ものように悪態を。ですが、若いわねェ、とかる〜くあしらっておりました。
さて、ご両人様が外に出られた時、雨弾を弾きながら一台の車が私の前に止まりました。
御客様?と私は思いましたが、助手席にはオキヌ様が出てまいりました。
「おねがい、ここで待っててくれる?、人工幽霊1号さん、ガレージを」
《了解いたしました》
失礼ですが何方様?とお尋ねしようかと思いましたが、タマモ様がガレージに。
「やぁ、ようやく来たんだね。人工幽霊、まぁ見てなって。妖しい方じゃないよ」
昨晩からの不思議な出来事に私は只々タマモ様の言を信じるだけでございます。

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長くなったから、急遽中篇を作りました。
次こそ、マーロウが・・・?
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