ザ・グレート・展開予測ショー

ありがとう(その8)


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/ 1/27)

「逢わせたいです」
ともう一度おきぬ。
別に口調が変わったわけでもない。
ただ静かな穏やかな声でそういっただけだ。
だが横島と美神はおきぬはこの言葉を覆すことは無いだろうと理解した。
それは何故か?
そおゆう人だからである。
優しげで、穏やかですこしぬけたところのあるおきぬだが、一旦決めたら後には引かない
「こう」と決めたら絶対に譲らない。
結構な頑固者なのだ。
そのおきぬが逢わせたいと・・口にだしていったのだ。
(・・ああもう仕方ないわねえ)
と無表情を装いながら内心覚悟を決めた美神。
横島もはああと何か諦めたようにため息をついている。
「あっでも、これは私が勝手に思ってることですから二人とも気にしないで下さい」
と二人の様子になにか誤解をしたのかぶんぶんと両手を勢いよく振り慌てたようにおきぬ
「・・あのねえ」
と極力不機嫌そうな声を作り美神。
ああっすいませんというおきぬの声が聞こえるが無視。
「さっき横島くんに聞いたでしょ?すきやきつくってくれたらできる限りの事するって私が一旦言ったことを違えると思う?」
「違えまくってるじゃないですか?」
間髪いれず横島。
がし。
美神は横島の腹部に肘うちを食らわせる。
横島はうめき声をあげつつ床に倒れこむ。
そして美神はもう一度にっこりと笑い
「違えると思う?」
と言う。
「・・いえ」
どこかおきぬの表情が引きつっているのは気のせいという事にしておく。
「じゃあいきましょ」
と席を立ち美神。
「え?」
とおきぬ。
「そのコの母親のとこに行きに決まってるでしょ?」
「・・・でも、そのコの母親って・・・」
今危篤なんじゃ・・・
とファイルに書いてあった一行。
死ぬ前に一目逢いたくてーというくだりを思い出し眉を潜める。
「まあ。ちょっと考えてる事があるのよ」
と言って美神は笑った。
つづく。
ああ・・もう収集できません

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