ザ・グレート・展開予測ショー

小鳩はいま…(その4)


投稿者名: Dr.しゅん
投稿日時:(01/ 1/24)

「なんだ、小竜姫さま。びっくりさせないでよ」
思わず声を上げてしまったのを隠すように強い口調で言った。
「美神さんにも相談したかったので、ちょうどよかったわ」
「何で小竜姫さまがここへ? 何なのこれは?」
まだ静まらないドキドキをおさえるように立て続けに聞いた。
「時空の歪みで世界中の悪霊が集まってしまったのです。時空を管理するのが私たち神族の役目なのですけれど」
「結局あんたたちのツケがまわってきたってわけね」
優位に立つと、たちまちいつもの美神に戻った。

「このままでは大変なことになります。天国も不況で報酬は出せないけど、手を貸していただけますね」
「ヤダ!」
いっしゅん言葉につまる小竜姫。
「でも横島さんやおキヌちゃんでは歯が立たなかったし。小鳩ちゃんも心配ですし…」
「なんで神様の尻拭いをしなければならないの!」
「美神さんが内緒で精霊石を使ったことを、横島さんやおキヌちゃんにお話ししなくても済みますし…」
「神様が脅迫するなんて、いい度胸ね」
「美神さんからいろいろ教わりましたからね」
「んもー。でもお金がかかるのはいやよ」
しぶしぶ承知する美神であった。

「小竜姫さまあああああ」
どどどどどっ
2人のやり取りを聞きつけて飛んできた。
「横島さん、こんにちは」
「会いにきてくれたんですね。ぼかあもー神様と人間の禁断の恋に」
「それをやめろっちゅーとろーが」
「ガシッ」
小竜姫と美神のダブル攻撃に沈む横島。

「で何をするの?」
「おキヌちゃんは先ほどの攻撃でダメージを受けているので、私と美神さんと横島さんで…」
「俺もダメージを受けて死にそうなんですけれど…」
無視される横島。

小竜姫は悪霊の壁に向かって両手を伸ばした。美神は小竜姫の背中に手を当てる。横島は最後に美神の背中に手を。
「これで音楽に合わせて足を上げるんですね」
「茶化さないで、横島さん!私だって恥ずかしいのですから。手に集中してくださいね。」
両方の手のひらに意識を集中する横島。手のひらに伝わってくる美神の背中のぬくもりが…
意志とは無関係に手は背中から前へ。
モミ!モミモミ!
「何をしとんじゃー、われっ!」
このとき横島の煩悩パワーと美神の怒りのパワーが全開。
この機会を逃さず、小竜姫の手から閃光がほとばしった。
「ギャラクティカ・マグナム!!!」
思わず他人(ひと)のネタを叫ぶ小竜姫。
それはまさに宇宙規模の攻撃だった。
が、ほんののぞき窓ほどの穴が開いただけだった。
中をのぞくと、そこには…

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