ザ・グレート・展開予測ショー

悪魔のささやき!!(その6)


投稿者名:ゴロンボー
投稿日時:(01/ 1/21)

ちーっす、ゴロンボーでごわす。(本気で)お久しぶりです。
お久しぶり過ぎたので、その5かその6か判らなかったくらいです。
それにしても……6回目なのに何か黒くも暗くもなってないよーな……

ま、それはさておき久方ぶりの6回目をどうぞ。



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おキヌ一人しかいない美神所霊事務所の中で、その当人が立ちつくしている。
表情は、彼女を知る者達が未だかつて見たことがないほど硬く、眉根に皺が寄っている。
おキヌは、「相手」に悟られない程度に返す言葉を選んだ。
「そ……」
思わず口で言おうとして、止める。
別にここには自分以外は誰もいないのだから、それでも良いのだが、それは何となく、た
めらわれた。
(そんなことはあなたには関係ないでしょう!?)
精一杯強気を振り絞って、言い返す。しかし、「相手」は依然余裕のある口調で言い返して来た。
『ふむ。それはそうだが』
おキヌは内心かなりほっとした。が、それは一瞬しか保たなかった。
『だが、しかし……』
(なっ……なんですか!?)
またも、思わず聞き返してしまう。しかし、今度は悔やむ時間も与えてくれなかった。
『俺は、もうお前から出ていけるほど余力がねえ。つまりは、このままお前の中に融けて
消えるしかねえってことだ』
(…………)
沈黙で返す。これ以上は迂闊なことは出来ないような気が、何となくそうさせた。
「相手」は気にしたのかしていないのか、そのまま続ける。
『要するに、近い内俺とお前は一つになるって事だ。俺もお前の一部になるんだからあながち関係なくもないぜ』
(そんなこと言われても……)
『今しているこの会話も、奇妙な独り言に過ぎないってことさ。……さて、本題に戻すが
……お前はあの小僧に惚れてるんだな?』
(……そうよ。)
一瞬躊躇して、返す。
(でもこれは私の問題だから、あなたには……)
『関係あるっつってんだろ』
(今はまだ完全に溶けてはいないわ。まだ別の存在でしょ?)
落ち着きを取り戻しつつ、尚も続ける。早速後悔することになったが。
(あなたなんかに言われなくたって……)
『言えるのか?』
(うっ……)
言葉に詰まってしまう。「相手」がほくそ笑むのが見えたような気がした。
『ほれみろ。どうせお前はそういうヤツだよ』
(あなたは私のこと知らないじゃない!!)
揚げ足をとってみる。しかし返ってきたのは
『いいや。俺は今この世で一番お前のことを知っている……はずだ』
と言う、訳の解らないものだった。
(なにを……)
反論はしかし、かき消されてしまう。
『言ったはずだ。俺は今お前の中に融けてゆく最中だと、な』
(!!)
おキヌの目が驚愕に見開かれる。
『そう、俺にはお前の心が「見えて」いる』
しばしの沈黙ののち、あることが思いつく。
(それじゃあ私に何かを訊く必要なんて無いじゃない!)
『そうだ。アレはお前をからかったにすぎん。なかなか面白い反応ではあったな』
(…………!!)
『そう、俺は悪魔だ。このくらいはする』
心を読んだのか、何も言っていないのに返事をする。
『まあ落ち着け。さっきもいったとおり、お前はあの小僧に惚れている。何故、それを云
わない?』
(関係ないって言ってるでしょう!?)
『あるっつってんだろが。答えろ。何故言わない?』
(それは……その……)
心の中を読まれていることも忘れ、心の中で口ごもる。

こうして、おキヌの5日に渡る「災難」が始まった。

`                  to be continued


ああっ!!だんだん訳分かんなくなってきた!?

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