ザ・グレート・展開予測ショー

ありがとう(その3・5)


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/ 1/20)

その6美神令子除霊事務所(2)
  私だけでいいんですっ!
おきぬはそういってから自分の部屋へと走っていった。
そして数分後。
先ほどまで快晴だった空は黒とは言いがたい・・だが黒に近い灰色の雨雲におおわれている。
そして・・ぽつり
と一粒の雨の雫が落ちたかと思うとそれを合図にしたかのように次々と音もなく柔らかい霧雨が降ってきた。
「・・・おきぬちゃん泣いてましたね」
ぼそりと窓を見ながら横島。
「・・・・・・・・・・なによ」
と不機嫌そうに美神。
だが、美神としてはあの場合はああゆうしかなかった。
大丈夫。などと根拠も無いのにその言葉いうのはもうこりごりだったのだ。
「そーいや・・おきぬちゃん孤児っていってましたもんね」
「・・・わかってるわよ」
と美神。
もう逢えないということも分かってる。
おきぬの両親は300年以上も昔の人間なのだからー
「だから逢わせたかったのかな・・」
二人の間に沈黙がおちる。
雨が全ての音を吸い込んでいるかのように静かだ・・
「・・・・・・・・・・・・・すきやきが食べたい。」
と美神。
「はい?」
「今晩おきぬちゃんの作ったすき焼きが食べたい」
「な・・なにいってるんですか?」
と横島。
いくらなんでも今の状況ですきやきなどと・・
「それと、日本酒。もちろんあつかんで。・・・って横島くんおきぬちゃんに言ってきてすきやきつくってくれるなら一応やれるだけやってあげるって・・あと経費はバイト代引きって」
むすっとしたまま受話器に手を伸ばす美神。
「素直じゃないっすね」
あきれたように横島。
「別におきぬちゃんのすきやきが食べたいだけよ。」
「まあ・・・美神さんも死ぬ前に過去の悪行の数々を悔いて一回は善行をしようと思ったということで」
「なんか言った?」
「・・・い・いやっ別に美神さんが人類の敵になるくらい悪いっていってるわけじゃっ」
・・・・・・本当にこの男には学習能力というものがないらしい。
数十秒後・・どこぞに電話をかけている美神の姿と血まみれで倒れている横島の姿があったとか無かったとか・・・。

つづく・・いや・・ふとこのしーん思いついて・・・

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