ザ・グレート・展開予測ショー

過去独白-伊達雪之丞-


投稿者名:トンプソン
投稿日時:(01/ 1/16)

こんにちわ。トンプソンです。
今回は少し趣向を変えてみたいと思います。

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俺があの日GS試験会場から逃げ出した時、理由も解らず暴行を受けた。
後で話しを総合すると、どうやら、痴漢に間違えられていたらしい。
全くもって失敬なはなしだ。
「死ね、死ね、!!」
「オンナの敵めぇ!」
おいおい、待てよ、お前等なんぞ覗くほどの価値もねェさ。俺のママのほうが・・。
だが、反撃で気ねェ状態だった。横島に大きなの食らった所為もあるがな。
流石に気の毒に思ったのかオマワリの一人がこう言ったのさ。
「よし、もぉいいだろ?こいつを取り調べる。来れ以上は暴行罪だ」
GSブラックリストに続いて前科持ちと思ったが、それ以上に助かったて思いのほうが
でかかったな。
パトカーの中で一眠りしてから、取り調べさ。殺風景な部屋に通されたモンだ。
取調べはちょっと年配でおそらくは青少年関係の仕事してる刑事だと思う。
「えー、名前伊達雪之丞そうだな」
「あぁ、死んだママが付けてくれた大切な名前さ」
「そんな事いわんでもいい。歳は未成年、と保護先は」
「白鳳GSってところの和尚さ」
この時すでに石化してたけど、嘘じゃないしな。
「で、お前さんノゾキでうったえられてるけど?」
「何かの間違いだ、これはほんとだぜ」
普通に言ったらよ、取調べのオッサンがじっと、俺の目を見て、
「嘘はついてねぇみたいだな」
なんか拍子抜けってやつだな。面倒な事になるかなぁ、って思ってたからよ。
「あぁ、あの時間は控え室にいたぜ」
「控え室てぇとGSの試験を受けてたって事か?」
「・・まぁな」
魔族とつるんでた事がバレたら厄介だな、って思ってたが、身の潔白を証明するには
正直に言うしかねぇ。
「そうか、誰か証明できる奴は・・」
まさか仲間に証明してもらう訳にはな、これから逃げようってのに。
「会場にいる皆が証人だぜ」
「じゃぁ確認すっか・・手続き上の事だから気悪くするな」
そういって試験会場に電話したが、繋がらない、後で聞いたら格闘中だったらしいな。
次に白鳳の自宅に電話したら、引き取り人が来るって事になった。
無罪は確定したが、傷の手当てという事で警察に一泊する事にした。
次の日、白鳳所有のハイエースに乗り込んでいたさ。
「雪之丞、残念だったな」
「・・・・・・・・・・」
「そう、にらむなよ。もうちょっと、人生楽しもうぜ」
「・・・・・・・・・・・」
「まぁ、無理もねぇか」
「・・・・・・・お前誰だよ?」
知らない顔だ、おそらくはメドゥーサの刺客だろう。俺は臨界体制だ。
「安心しな。俺は小竜姫様の使いの者さ」
「な!!」
「驚いたか。そりゃそうだな」
「で、なんの用なんだ?」
「聞くだけ聞きな、今更白鳳に戻る気も無いし、戻れないよな」
「・・あぁ」
「だが、お前の力は大した物だと、姫はおっしゃっている」
「そいつはどうも」
「逆に言えば、魔族なぞに魅入られても、困るともな」
「・・・そうだな、俺も反省してるさ」
「今回のことでGSのブラックリストだろ。生きていくにはGS捨てるしかないよな」
「GSとして生きていくには・・・この国を離れろってか?」
「話しが早いな、で何処へ行く。ハワイあたりはいいぞ、日本語が通じるからな」
「行きたい国指定できるのか?」
「あぁ、それだけ小竜姫様はお前に目を付けたののかもな。で、行きたい所は?」
「香港」
「・・・・・英語か中国語が?」
「英語ならなんとか」
「そうか、直ぐ送ろう」
そういって俺のパスポートを出した。
「俺の部屋に勝手に・・まぁしょうがないか」
「ま、許せ・・お詫びと言ってはなんだが、そのパスポート最後の所には・・」
あいつがママの写真を入れておいた事には今でも感謝している。
そいつの名前はイム―というらしい。
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アジアのオカルト発祥は現中国であり、もしかしたら
香港を選んだのもどこぞの修行上にまぎれるかも、と思った程度ではあり
実は白鳳時代に一度だけ来た事があるのだ。
あの日から少し経って俺は香港の港町に無事着いた。
正式な手続きを踏んでの上での海外逃亡だったから、問題はなかった。
「さて、ホテルにでも向かうか」
海外旅行の常識としては最初から宿泊先を決めておく事が重要らしい。
タクシーを拾い、行き先を告げる、問題なく俺の英語は通じた。
そのホテルは以前白鳳で使ったという場所でクーロン地区にある豪華な物だった。
部屋に入った時、既に殺気があった。
・・集中しろ何処にいる?・・
さして広くないホテルの部屋に殺気が二つ。
「そこか!」
俺は躊躇泣く冷蔵庫と換気扇に霊気の盾をぶち込んだ。
『キキキッ』
『キー』
紙鬼って奴だ。まるで小猿だ。霊能力の一種だな。つまり本体じゃない。
俺の一発で紙切れになりやがった。
「スゴイ・デスネ」
カタコトの日本語が廊下に響く。
「誰だ!・・・あぁ、WHO ARE YOU?」
そいつは、くそ暑い香港だというにも関わらず黒一色の長袖、長ズボンの格好だ。
「日本語デイイですよ。えーと、『イータィ・ユィィージェ』」
「あん?そのイエ・・ナントカてぇのは・・俺の名前?」
「ハイ・中国語ニスルとコウなる」
「そいつはどうも。で何だあんたは?」
早くも親玉が現れたので内心ほっとした。窓辺に腰をかけて尋ねた。
「ワタシの名前は・・・まぁ、オイオイ教えるヨ。貴方の力借りたいの事よ」
「あんた、俺のこと知ってるのか?」
「まぁね。白鳳サンとはちょっとした御付き合いアッたのことよ」
「だが俺はもう白鳳の人間じゃぁ」
言いかけたが相手は首を横に軽く振り、
「それはサシテ大切じゃないあるよ、ようは君が優秀なGSである事が大事よ」
「ふ、だが俺は・・」
「ココが霊的にどんな土地かわかるアルか?」
それは霊能を持ってる人間なら特殊な環境である事が良く解るだろう。
「ソォ、トテモ霊能力者を必要ナ土地ね」
「でも正規GSならワンサカいんだろ?」
「ふふ。デモ最近はちがうよ。あと三年も経てば本国と統合する事になってるよ」
「そいつは俺でも知ってるが」
「優秀ナGSはトックにこの土地を見限ったね」
「・・・・・・で?」
「ハッキリ言えばGSが絶対的に不足なのあるね」
その情報は知ってはいたが、ココまでとは思っても見なかった。
「だから俺のようなモグリのも・・」
「熱烈歓迎するね・・この香港の発展には君らの力が必要ね。協力してほしい」
「一つだけ要求がある」
「ナにかな?」
「家を見つけて欲しい」
「オ安いご用」
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実際俺は香港での日々は勉強になった。それに霊的に整備された地形だから
少しだが霊力は上がったみたいだしな。
その日は島の東端にある祠に向かう事になった。
こっちの祠というのは風水原理に基づく気のコントロールするシステムだ。
香港ではそういった物の管理も闇のGSに頼む時代になっている。
なにせ正規の奴は安全な奴しか手を出さないからな。
依頼内容にもよるが、今回はある組織からの迎えの車が来た。
それが日本車の中古品だ。香港は日本と同じハンドルだからな。
「Mrダテ・今回のクライアントは本国からだな」
「本国てぇと・・」
「RED CHINAからの依頼ね」
「ほぉ。つまり、そこの祠でコントロールしてるのは」
「民衆に騒動を起こす力を絶えず送り出す用になってるあるね」
「そいつは、大事だな」
「本国に反感を持つ連中が作ったね。いぜんなら簡単にいけたが」
「今はいろいろと仕掛けがあるんだ」
「そういう事ある、昨日ほかの奴をよこしたが、帰ってこないね」
「こわいねー」
香港といえど、中心地以外はもぉ完全な田舎だ。アスファルトがなくなり
山道に差し掛かったときに俺は結界を感じた。
「おい、お前等はココにいろ」
「わかったね。1日まっても戻って来れなかったら、帰るアル」
「あぁ、半日だけでいい」
俺はそういって手を振りつつ結界の中に入った。
香港に来てからいくら月日は経ったが、あんな結界は久しぶりだ、
というよりは
「日本で修行した奴が作った結界、のようだな」
ぽつ、言った独り言に反応したのか攻撃が始まった!!
ごう、と燃え盛る火の玉が雪之丞めがけてやってくる!
「鎧化!」
余裕とまでは行かないが、第一攻撃は交わした。
勢いのあった火の玉は急停車、Vターンで連続攻撃を展開しやがった。
「くの・・やろぉ。調子こきやがってぇ」
最近ずっと英語を使っていたのに、この時ばかりは愚痴が日本語だったぜ。
「このまま逃げてばっかりでも駄目だな、何か手はねぇ・・か、手!」
俺は思いついた!
向かって来る火の玉に俺は敢えて正面に向かいはじめた。
10m・・6m、
手前寸前に来た時に俺はいやって程穴を掘った。
火の玉のヤロウ、見事にその穴にはまってよ。あとは正体をゆっくり見極めさ。
手に持ってきたペットボトルの水をかけても何の変化も無い。
てぇ事はこいつは化け物の一種って事になる。
しかも日本のようかいじゃねか、って今になっておもうわけさ。
まぁソン時はちいともったいなかったが、護符を使って吸引する。これでOK。
吸引した時に海辺でものすごい悲鳴が聞こえた。多分結界を張った術者だろうな。
そいつの顔を覗くような事はしないさ。メンどいだけだ。
あとはその祠を霊力を込めてぶっ壊すだけ。
そいつのほうが時間を食って、クライアントを心配させたものさ。
他にも仕事はしてきたが、基本的には一匹狼だったな。
ある組織ともつかず離れずの関係でな。
たしかに魔族と手を組んだ奴なんざ、そうそう信用されねえしな。
だから俺は今回の・・今回の事件に賭けてる。なんとしてもGSブラックリストから
はずれたいのさ。



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