ザ・グレート・展開予測ショー

想い出。


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/ 1/15)

それはいつもの風景。
いつものごとく、授業を午前中だけ受けて担任に早退の許可をもらい、愛子にまた早退っそんなの青春じゃないわとかなんとか背中で叫ばれ、女子生徒に囲まれているピートに嫌がらせの一つもして、日の丸弁当を食べているタイガーと一言二言話して、ついでに女子更衣室を覗いてものの一つや二つや三つ投げられて、靴箱でいつものスニーカーに履き替える。そして、いつもの様に校庭を横切り・・
事務所へと向かう
それが自分の日常。
だけどー
いつもは横切るだけで視界にも入れないものがその日は偶然自分の視界に入った。
それはいつも意図的に視界に入れることをしなかったものである・・
別にそれ自体がどうという事はない単なる校門の一部だ。
別に特別なつくりでもなにか曰くがあるというわけでもない。
ただそう遠くない・・だけどけして戻る事の無い過去に・・・
ルシオラがそこに立って自分を待っていた事があるというだけだ。
ずきん
と心臓が痛んだ。
別にルシオラがいたことがある所なんてここだけではない。
そんなことをいったら、東京タワーや事務所、自分のアパート他にもたくさんある。
なのに何故ここをまだきちんと見れないのか・・・
無意識にでも視界に入れるのを拒むのか・・
横島はぎゅっと自分の心臓の部分を服の上からつかむ。
「−・・・・」
口から出そうになるもう呼ぶ事のない名前。
もうどこにもいなのに・・
いや・・・自分の娘として生まれるか・・でもそれはルシオラであってルシオラじゃない
自分をすきだといったー
そして誰よりも大切で・・・傍で生きたかった・・・
逢いたい
ぶんぶんと横島はそこまで考えて頭を振る。
もう逢えないんだ・・・
あれから・・あの事件から・・ゆっくりと時は流れてゆっくりと悲しみは薄れる。
だけど不意に訪れるこの思いは・・どうしようもない。
訪れるのは決まってなんでも無い日常の中で、やけに・・・現実感の無い痛みにも似た想いが心をくるしめる。
ふわり
と風が吹く。
「らしくねえな」
と横島は頭をかいた。
そして空を仰ぎ見るー
空は青くどこまでも澄んでいた。
そういえば、空の上には天国があると昔信じてたな・・とそんなことを思う。
・・だけどそんなところにはルシオラは居ない・・
もし居るとするならば・・・
「おれのところだろ」
と横島は一人呟いた。
そんで・・おれがいい男になって生きてりゃよかったって絶対後悔させるんだ・・
勝手に庇って死ぬなよな
そう心の中で呟きそして・・・事務所に向かった。
そして横島は、また日常を重ねる。

 −!
 ヨコシマ!
・・・いいの?終わるまで待ってるつもりだったのに?

終わり
・・いいのかこれ・・ルシオラのでるのかんがえたけど・・やたら暗いその上でてない

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa