ザ・グレート・展開予測ショー

告白。(その7)


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/ 1/11)

「じゃあ気づいてなかったのか・・令子のことをすきだって」
とお茶を入れおわり湯のみを持ちつつ関。
あ。茶柱だという嬉しげな声が聞こえる。
「へ・・・・・」
と横島。
・・・スキ?(思わずカタカナ)
すき・・・
確かに・・・
あのねーちゃんの体だけが・・・目的では無い。(大部分ではあるが)
美神を形づくる全てのものが欲しいのだ。
あの迷いの無い瞳。
弱くて強い心。
そして時折見せる壊れそうな弱い迷子の子供ような・・・
・・・・それを守りたいんだ
守りたい?
(・・・・今守りたいっていったか俺?)
・・・・ていう事はまさか・・・本当に・・
自分の思いがどこにあるかに気づきぼうぜんとする横島。
ぽん
と大きな手のひらが横島の頭の上に乗る。
「まあ・・色々君も大変だろうだからなあ」
と手平を置いたままで関。片手にはちゃっかりお茶を持っている。
「・・・・なにがですか?」
よほどのショックらしく顔面蒼白になる横島。
「なにやら具合が悪そうだが?大丈夫か?」
と手のひらを頭から外し関。
「・・・・あんたのおかげで気づかなくてもいいことに気づいたんだ」
と嫌そうに横島。
これは八つ当たりだという自覚はあるー。
だが少し・・というかかなり絶望的な思いに気づかされたのだ。
これくらいの八つ当たりはいいだろう。
自分が美神をスキ・・?
よりにもよって自分のことを人間以下にしか思ってない女に惚れるなんて。
初恋からして強烈だった分強烈な個性に惹かれるように出来ているのだろうか?
・・・だったらかなり難儀だよなああああ
横島は、はあああと今日最大のため息をつきテーブルに突っ伏した。
なんでスキという事に気づいてこんな気分になるんだろう?
「・・・横島くん?」
と関。
「なんすか?」
とつっぷしたまま横島。
「もしかして、嫌なことって令子の事かい?」
「・・・・」
横島。無言の肯定。
関は声を押し殺して横島にばれないように少しの間笑うとぐいっ横島の腕を取る。
「へ・・・へ?」
と横島。
「出ようか?」
関は横島の返事も聞かず腕をひきずり勘定をすませるとさっさと店から出た。
「なな・・まじでなんすか?」
と引きずられながら横島。
体の芯まで凍りそうな北風に身をすくめながら横島は自分を引きすっている関に視線をやると関は罪の無い悪戯を思いついたような顔で・・・
それはもう楽しそうに横島は引きずっていた。
つづく
・・・・多分あと2話(いいかげん宣言するのやめい自分)

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