ザ・グレート・展開予測ショー

告白。(その5)


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/ 1/10)

40分後ー。
横島と関の前には空になった丼が15個程並んでいた。
「ふううう食った食った」
と腹のあたりをぽんぽんと叩きながら満足そうに横島。
「まあ一人で10杯も食えば・・・」
呆れたように呟く関。
「ここんところくに食べてなかったから仕方ないでしょーが・・て6杯食べたあんたに言われたくはないぞ」
とずずっとお茶をすすりながら横島。
「それでさっきの話なんだが・・」
「おい。今故意に話変えたろ」
と横島。
「君を僕の事務所に迎えたいと思ってるんだ」
「だから」
「もちろんできる限りの譲歩はする」
「牛丼・・・たく・・いいよもう」
疲れたように横島。
「報酬も折半でいいし、秘書も美人どころをそろえ様。ただ君はこれまでどうりの仕事をしてくれればいい」
とたくわんにはしを伸ばしながら関。
・・・・・牛丼食べる姿を見た時も思ったが、関と牛丼屋この上も無く、似合わないというよりも・・・・変である。
例えていうならば、白馬にのった王子(笑)が八百屋で大根買ってるのと同じくらい違和感がある。
まあ本人は露ほども気にしていないようだが・・・・
しかもこの慣れた態度からみると、牛丼屋に何回も通っているであろう。
・・・いやそんな事はどーでもよいのだが。
それよりも・・・
「・・・・美人?」
と横島。
どうやら美人の秘書というところに反応したらしい。
「ああ。君の趣味嗜好にあう女性をピックアップするが」
とにこやかに関その言葉には嘘が無さそうだ。
そして、ここに来て本当に自分がスカウトされていることに気づく。
もしいままでのが全部本当なら、ものすごくというか・・・冗談のような待遇の良さである・・・。
「なんで俺なんですか?」
となにか裏があるとおもいつつ聞く横島。
「・・・なんでって」
関は君は本当に自分の価値がわからないなあといって苦笑する
「まあ。僕がきみを欲しい理由は一つ。君が優秀だからだよ」
「・・・ゆうしゅう・・?」
と意味は知っているが生まれてこの方自分に言われたことの無い単語をくちにだされ硬直する横島。
「・・・ぼくは、力がないんだ」
と関。
「へ?」
と横島。
「まあ・・霊力はその辺のGSよりもある自信はある。だけど、どうも攻撃のほうばかりに傾きすぎて、自分を守る・・というか防御とか第六感といったものがぬけおちてるんだ・・これは生まれついてのものらしいけど」
だから信頼できる相棒が欲しいんだ。
と関。その瞳の色は真剣である。
そして右手の一指し指でとんと自分の額を指す。
「これまでは、じぶんの力と頭脳でなんとかやってきた。でももうそろそろきつくてね・・頭がまわる相棒が欲しかったんだ」
「・・・おれ馬鹿っすよ」
と横島。
「知識の問題じゃない。君は知っているだろう?力だけじゃどんなに強力なものがあっても駄目だという事をー」
「・・・・・」
「肝心なのはそれを使う頭とそれらを支える強い意志そしてー閃き」
君はしっているはずだよ。その上能力もぴかいちだ。
と言って関はにっこりと笑った。
「・・・・・・・いや買い被りすぎですよ」
とお茶を手にもったまま横島。
・・・・話している内容はいたってまじめなのだがなぜたくわんをかじりつつなのか・・
「で、返事はどうだい?」
と関。
ちなみにぼくは攻撃能力だけなら令子より上なんだよ?
それを君は交わしたんだと付け足す。
だが横島は・・
「すんません」
と一言。
さっきのようにそっけなくではなく・・謝罪の気持ちを込めて断りの言葉を口にした。
つづく
牛丼屋でする話か?

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa