ザ・グレート・展開予測ショー

ＧＳ的お遊び正月編2

投稿者名：ツナさん
投稿日時：(01/ 1/ 7)

　その２　羽子板。
正月３日目、気分のいい初夢を見た日。
　振袖、着物事務所近くの公園に繰り出した美神事務所御一行＋αは羽子板を興じていた。
　羽子板といって集まったのは総勢13名、美神事務所御一行五人はもとより、六道冥子、小笠原エミ、タイガー寅吉にカオスとマリア、雪之丞に弓、西条、ピートなどが来ている。
であんまりに人数が多いのでタッグマッチを組むことになったわけで。
　そのチームわけは・・・。
　令子＆エミのライバルコンビ。冥子とおキヌの総天然色コンビ。お約束的カオスとマリア。全国何万人のファンを敵に回したか弓＆伊達のカップル。オカルトＧメン西条と早く入隊したいぞピート。そしてタイガーアンド横島の奇人変人タッグ。
でこれでトーナメントが行われたわけですが・・・・。
　とかく目立ったことなどなく、しいて言えば冥子がおでこに羽を喰らって暴走に至り公園を半壊させたり、ギャラリーの黄色い声援に狂った横島伊達タイガーがピートをおとしめたり、横島が西条をしとめる為にちゃっかり羽と文殊を摩り替えて爆発させたり、晴れ着姿の弓に欲情して飛びついた横島が自由参加たこ殴り大会の餌食になったり。
　とその程度の事しかなかった。
　しかしなぜ、横島達はともかく、令子とエミがおとなしく羽子板なんかをしているかというと、優勝者は敗者たちを一週間の間ただ働きさせる事ができる、簡単に言ってしまえば隷属させる権利を得るからなのである。
　そんなわけで美神とエミは自分達がただ働きするのが嫌なのと、ぜひこいつらをただ働きさせたいという願望があいまって、致命的な仲間割れをすることなく、全力本気の勝負をしているのである。
　で決勝戦、勝ち残ったのは変な欲望丸出しの変態二人と、順当に勝ち上がってきた令子とエミの、偶然にも雇い主と奉公人の戦いになったのでした。
「･･･なんか勝ってもあんまり変わらないわけ･･」
「でもただ働きってのは魅力よ、折角だから一週間不眠不休で稼いでもらおうかしら」
「悪魔ね、令子」
「呪い屋に言われたくないわよ」
「何ですって？！」
「ああうるさい、話は勝ってからよ！」
強烈にいがみ合う令子とエミ。
「タイガー、勝つぞ！」
「エミさんを一週間ホテルに連れ込むんじゃぁ!!」
「おうよ、勝ってしまえばなんでもあり!!」
「わっしの愛を受け止めてくだせぇ！！エミさん!!」
変な盛り上がりを見せる変態ズ。その光景にエミと令子は寒気を覚えた。是が非でも負けられない･･･。
破壊され大穴のあいた公園の中央。４人は壮絶な戦いを始める！

･･･中略･･･あんまり変わったことはありませんでしたので削除。

そして６対６、あと一点入れば決着がつく!!
横島がまず慎重にサーブする。
「うりゃ」
羽はひるひると宙を舞いエミの絶好の位置にあがる。
「これで決まり！！霊界撃滅･･･」
豪快に足を振り上げ、打とうとした瞬間！
「あ、エミさん下着つけてないんすか!!」
「丸見えじゃぁ、エミさん!!」
「え、ちゃんとシルクの下着つけてるわけ!!!」
分かっていても隙ができる。羽根は羽子板の端っこにこつんと当たると弱弱しく美神の前へ落ちていく･･･。
「卑怯者ねぇ、あんたたち!!」
以外にもそのまま普通に打ち返す美神。
「な、何か裏があるに違いない、行け、タイガー!!」
「わっしが、わッしがいくのですかい？」
タイガーがびびって手を出さない。何かよっぽど酷い目に会うと思っているのだろうか。
その気持ちわからなくもないが･･･。
「だああ間に合わん！！、俺が打つ!!」
横島が落下点に入って構える。その時
「あ、いた、キャ、中見えちゃう、着物って下着つけないのよねぇ！」
美神がこけて尻餅をつく。
「何ィ!!!!!!」
その瞬間、男どもの目が美神の一点に集中する!!
こつん
「だぁぁ打ち損じた!!!」
「馬鹿ねぇ男って･･･」
「俺は見てないぞ!!」
「･･･あっそう」
「信じてくれよ」
「･･･（じとぉ～～～）」
どこかで一組のカップルの破局の前奏曲を聞きながら。
「ここまで馬鹿だと怒る気にもならない･･･」
「あんなことできるのはあんたぐらいなわ。ってとにかく決着をつけるわけ!!」
「オーライ。くらえ変異抜刀霞ショット!!」
美神が裂ぱくの気合とともに羽根を打つ!!
「だぁぁぁぁ負けたぁぁぁ」
「一夜の夢がぁぁぁ」
きゅぼぉぉん!!!!
その直後、令子の手元がいきなりぼやけ、暗転した。
「あれ？」
「へ？」
そして。羽根は横島たちを襲わずに消えた。
令子の手元には偶然生み出された三元的霊力圧により生み出されたブラックホールによって別次元に部分転召された羽子板の残骸が。その形状は言葉では言い表せないほどのものである。

「羽根が･･･消えた･･･」
「この場合勝負はどうなるんですかいのう････」
「引き分け･･･だろ･･･」
「なんで？」
「むぅ、わしも長年生きてきたが、世にはまだまだ奇怪なことがあるんじゃのう、マリア」
「イエス、ドクターカオス」
「俺は見てないって」
「別れましょう、雪之丞さん」

おしまい

今までの

賛成：5
反対：0

コメント：

　正月編第二弾。羽子板です。
　今回は某作家が昔使った手、暗転落ちです。
　この落ちはじっくり噛締めるのが味噌です。噛締めてください。
　って言うか、落ちてるのかこれ。 (ツナさん)
面白いです！！
ていうかこのシリーズ面白いです！！
次は何かな？楽しみです！！ (トシ)
味噌かあ・・いい味や（しみじみ） (hazuki)
最後のサラッとした弓の台詞、好きです（笑）
でも、きっと別れないでしょうね。 (NEWTYPE[改])
「ちょっと、シロ！　アンタがずーっとゴネてたもんだから、結局出られなかったじゃない、アタシ達！（怒）」
「……ううう～っ、どうして横島先生は、ぷりちーな拙者を差し置いて、あんな鈍そーなドラ猫大男と組んだのでござるかっ？　ううう～っ。（メソメソ）」
「もう、コイツは横島の事になるといっつもこーなんだから（嘆息）……そうだ！　タイガーの奴に仕返しする、絶好の方法があるわよ、馬鹿犬。」
「拙者は馬でも鹿でも、ましてや犬でもござらん！（怒）　仕返しとは一体、どういう意味でござるか!?」
「やっとこっち向いた。アイツ、確か決勝の前に（顔だけ変化）「エミさんを一週間ホテルに連れ込むんじゃぁ!!」（変化解除）っとか云ってたでしょ？　それを、今日来ていない麻理とか云う女にチクってやるの。（ニヤリ）」 (Iholi)
「一文字どのに……いやいや、讒言など武士に有るまじき卑怯の行いでござる！　ここは、やはり、正々堂々と……。（いじいじ）」
「ふん、相方取られてメソメソしていて、なーにが武士よ！　もういい、卑怯だろうと何だろうと、アタシはやるわ。じゃあね、泣き虫狼！（鳥に変化、飛行）」
「だから拙者は虫でも狼でも……いや、狼でござるな。（得心）とっ、とにかく待つでござるよ、この女狐鳥!!（四つん這いでダッシュ）」
「ばさっばさっばさっ（ふふふっ！　簡単にいつものペースに戻っちゃってさ……だからアンタは馬鹿犬なのよ、シロ。）」
「だだだだだだ（あの女狐にまた一本とられたでござるな……その内纏めてお返ししてやるから、首を洗って待ってるおれよ、タマモ。へへへっ！）」

年明け早々の翌日、タイガーは始業式を「風邪で」休んだ。合掌。
おしまい (Iholi)
↑誤字やら二重投票やら色々ミスってますけど、そこは各自、心の眼で(以下略)。
タマモのセリフの中の、最初の「馬鹿犬」は「うましかいぬ」と読んで下さい。 (Iholi)

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