ザ・グレート・展開予測ショー

マイ・ライフ・アズ・ア・ゴースト!!〈前振り〉


投稿者名:ゴロンボー
投稿日時:(00/12/16)

あんなよくわからん文章に賛成票を入れて下さって感謝感激、恐悦至極にごさいます。
かくなる上はこのゴロンボー〈妙な名前ですね〉、
元々無い力を振り絞って書かせていただきます!ではさっそく。


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「さーーて、今日も仕事仕事!!」
ここは美神除霊事務所。都心の一等地にあるくせに、外見は古びた洋館なので、
周りからはかなり浮いてしまっている。
その中の、居間兼所長室で、長髪で髪の赤い…と言っても染めているわけではないのだが…女性が、声を上げた。美神令子。言わずと知れた、この事務所の所長である。
「おキヌちゃん、今日の予定は?」
と、そばに立っている少女に話しかけた。
「えーっと…」
持っているファイルに目を通す。
15,6歳で、美神ほどではないが、長い髪をしている。ちなみに青色。
巫女服を、まるで自分と一体化しているかのように着こなしている。
この話の主人公である彼女の名は、氷室キヌといった。
「古鉱山に出る悪霊退治、とかありますけど」
それを聞いて、美神は怪訝そうな顔をした。
「何それ、胡散臭いわね。」
またファイルを見て、
「何でも、その鉱山に財宝がおいてあって、それを取ろうとすると、出るらしいです。」
と聞いて、美神の耳がぴくっと動いた。
「いいわねそれ!やりましょう!」
(上手くいけば、こっそり横取りできるかも!)
と、顔がにやける。
おキヌは、美神が考えていることがなんとなく判ってしまったので、少しげんなりしたが
何も言わないことにした。
「横島君が来たらすぐ出発しましょう。準備しといて。」
「はい。」


というわけで、美神、おキヌ、横島の三人はその古鉱山に向かった。


4時間後。


「やっと着きましたね。ここですか?その古鉱山とかってのは。」
と、これは横島。バンダナをしている、一見すればごく普通の少年である。
だから、彼が実は業界最高のスイーパーである美神令子と
互角の実力を持っていることを一目で見抜ける人間はまずいない。
いつもは大きなバッグを背負っているが、「かなり歩くかも知れない」
ということで、今日は腰にロープや破魔札の入った小さめのものを付けている。
「ええ。内部の地図ももらったし、早いとこかたずけちゃいましょう。」
(そして財宝をこの手にっ!)
美神の顔に邪なものが浮かんでいるので、おキヌは
「…財宝を横取りしたりしちゃ駄目ですよ?」
と釘を刺しておいた。美神は、
「や、やあねおキヌちゃんったら。そ、そんな事考えてないわよ。」
とあからさまに動揺した様子で取り繕った。

…小一時間後。
美神達は、財宝がある部屋の近くまでたどり着いていた。
鉱山の中なのに、結構広い部屋だ。と、横島が何かに気づいた。
「横島さん、どうかしました?」
おキヌが近寄る。
「いや…こんなとこに穴があったから…」
みると、言うとうり確かに穴が空いている。
穴、といっても斜めに空いていて、斜面は滑らかになっている。
びっしりこけが生えているので下から上ってくるのは無理だろう。
「なんでしょうね、これ?」
おキヌがのぞき込んだとき、突然後ろから、
『儂の財宝はわたさん!!』
という声とともに、例の悪霊が突進してきた。
「おキヌちゃん!!」
と横島がかばうが、勢いは止まらず、
「きゃっ!!」
という短い悲鳴と共に、おキヌは穴の中へと滑り落ちていった。




…15メートルほど滑って、やっと底に着いた。
「いたたぁ…」
と、打ったところをさする。
そこは、上のよりも遙かに広い部屋だった。何故か湖があり、そして…
「これは…私が縛られていたのと同じ…?」
 そうだ。自分はこれに見覚えがある。
それは紛れもなく「地脈の堰」というやつだった。
「同じのが、あったんだ…」
しかし、どうやらそれは使われてはいないようだ。
おキヌは壁にもたれて座った。上の二人なら、あの程度はすぐにかたずけられるだろう。
あまり、動き回らない方が良い。
「ふぁ…」
思わずあくびが出る。瞼が重い。
(この頃、夜更かししてたからなあ…)
ここは暗く、上で戦っている音も聞こえてこない。
(なんか、幽霊やってた頃を思い出しちゃうな。)
そう考えながら、おキヌの意識は、いつの間にか、夢の中に沈んでいった。

to be continued



…ああもおっ!!長い!

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