ザ・グレート・展開予測ショー

ウルトラマンカオス「3.おキヌのラヴィリンス(7)」


投稿者名:ギャグレキスト後藤
投稿日時:(00/12/ 4)

ギュウウウウゥぅ・・・・!!!

「な゙・・・な゙に゙〜〜、じゅ、ずるの〜〜〜??」

のっけからの冥子の絞められているような声・・・というか、絞められていた。
ついに、恐れていた緊急事態が起きてしまったのだ。

ネクロマンサーとしての能力を失ったにも関わらず、その当のキヌには新能力が目を咲かせていた。
そして、マテリアーサの前に苦戦を強いられるウルトラマンカオスを助けるため、妻の冥子と美神令子を共に
忠夫用のUAK機「フェニックス飛来ヤー!」号に乗せて近づいていた。

その最中の出来事・・・なんと、おキヌが冥子の首を絞め上げていたのだ。
おキヌの両手の握力に比例して、どんどん締め上げられていく・・・・!

「おキヌちゃん、やめなさいっ。あたしが・・・わからないのっ!」

と美神がおキヌのやっていることに対して怒鳴るが、一向に止みそうもない。
本当にこれがおキヌなのか・・・?
それだけではない。
前回の言葉に対し、おキヌの声も完全に豹変していた。

『止めるな、美神とやら・・・・!この私の心を祓ってくれた六道家など・・・・!!!』
「もう・・・おキヌちゃんじゃ・・・無いの・・・・?」
「離じでよぉ・・・っ、お゙・・キヌ゙・・・・ぢゃあんっ・・・!」

美神は、はじめて・・・恐れていた。青ざめてもいた。
死津喪比女を倒したつもりが・・・・実は、結果的には、おキヌ本人を倒して死津喪比女自体を地脈から
引き離してしまっていたことに気づいたのだ。

「じゃあ・・・・」
「じゃあ?」
「もうあたしの部屋を掃除してくれる人がいないってこと?」
「だぁあっ!そーゆーことを言ってる場合じゃないでしょっっ!」

忠夫は、大阪名物ハリセンキックをかます。
もう完全に、従来の美神と忠夫の漫才的立場が反対になっていた。

         ☆           ☆           ☆

ここは、冥子の中の先祖としての(?)記憶の中・・・
何だかぼんやりとしているが・・・場所はオロチダケのようだ。
その空間内にいち早く見え始めたのは・・・彼女・死津喪キヌ。
彼女には、それはとても手のつけられない能力があった。
その彼女の思念が生み出した能力の固まりと化し・・・・さらに、死津喪比女となりて、一家および親族ら全てを殺してしまい、
結果として一人きりとなってしまった。
村八分という言葉は、ここから来たのかもしれない。

これが・・・後に、美神公彦を作るきっかけとなっていたのは、全くの偶然といっても過言ではない。

そして、時刻は正午のころ・・・今日もまた、村人の寄り合い(会議)に出かけることになっていた。

「おキヌちゃん、また寄り合いけ?」
「例の怪物を倒しにいく寄り合いだってな、連れてってよ」
「おキヌちゃんてばっ!」

今日も同じように、子供たちにせがまれるおキヌ。
だが・・・・、子供たちに本当の事を教えるわけにはいかなかったおキヌ。
『今は一度、道師さまやドクターカオスに会わせることになっているので、そこであたしの真実の姿を知られてはいけない・・・』
そう思ったおキヌは、心配そうな顔を見せないよう、にっこりと笑った。
それはまた、「美神のあの隠し笑み」とキュウリ・・もとい瓜二つだった。
そんな顔から、ハートを包み込むような声をだす。

「だめと言ったらだめですよ」
「どうしても、いきたいんだ!」
「どうしてもって言うなら・・・・」

そう言うなら・・・の言葉と共に、一瞬取っ組みあいに走るかと思いきや・・・あの鳥坂のような素早さだったため、
どうやったのかはナレーターにもわからぬまま、子供たちを縛り上げてしまったのだ。
そして、木に吊り下げられる子供たちであった。

「わーーーっ!おろせ、おキヌちゃーーん」
「この馬鹿ねえちゃーーん!」
「お願いだから、無茶言わないから・・・・!」

この言葉を聞きつつも、トコトコと歩いてゆくおキヌ。
この能力を、カオスや、由緒正しき陰陽道師の家系の六道家の人間に封じてもらうためのお芝居をするのだ。
その中に子供がいては駄目。
子供といえば、無邪気で何もかも、べらべら、ばちゃくちゃと喋るのが趣味みたいなもの。
その中に入れては、外部にばれて幕府に滅ぼされてしまう可能性があるのだ。


「おーーー、よく来たな。例の仮死装置がついに完成したぞ。」
「さすが、カオス!もうできたのか。
 いよっ!天才秀才・白菜大根人参ジャガイモとろろ芋っ!」

『豚も、煽てりゃ、神出鬼没、ぼっと出て木に登る〜〜〜』

ずるっ!

「で〜〜、これを〜〜〜、どう使うの〜〜〜〜?」

ワンテンポ遅れて、理解できていない六道志乃。
その反応に高島盟信はというと、いち早くシャーペンと大学ノートを取り出した。

「・・・って、何でそんなものをあんたが持っているんじゃ、老い・・・じゃなくてオイ!」
「細かいこというな。これは創作世界なんだから。」
「それを言ったら元も冥子もないだろ。」
「それを言うなら、『元も子もない』だろーがっ!」
「とにかく〜〜〜〜、話を〜〜進めましょ〜〜〜〜〜?」

志乃が言ってどーする!・・・といってもしゃあないか。
では、ナレーターの私が彼らの頭の代わりに説明しよう。

これから、志乃が女華姫というキヌの幼馴染みに変装し、今日明日明後日に及んで、15に成る娘を呼んで集めてくる。
ギャラリーとしてであり、実際には、死津喪比女を倒す犠牲・人身御空になるのを嫌がる振りをするのだ。
そして、女華姫となる志乃は、常時カオスの持ち歩いている「変身」の為の特殊札で完全意に成りすまし・・・
おキヌが志願するよう、わざと「当選の棒」を取る振りをするのだ。
普通、本編でいきなり「当選の棒」をとっているが、全て「当たり」とかかれているのだから、当然であろう。
その晩、道師が台詞をとおして女華姫に喋ってもらう寸法だ。

こうすれば一時、おキヌの能力は封印され・・・300年後の未来で「おキヌの悪としての能力」とGSたちの戦いが始まり、
この「キヌの能力を倒す」と言うことなのだが・・・・そのキヌの能力はあまりに凄まじい。
すでに、おキヌの体自体にも侵食していたのだ。

次回、「聖母マリア」の謎がついに解かれる!
感動の暗いマックスを(?)お楽しみください・・・

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