ザ・グレート・展開予測ショー

明日に架ける橋 その2


投稿者名:captain
投稿日時:(97/12/24)

 えーとこれで8話目ですかね、ここまでよく続いたもんだ・・・
前に年内にすべて書き終えると書いたけどもう少しかかりそうな今日この頃・・・(captain)
明日に架ける橋 そのA
「今日は私が横島クンの看病するわ、おキヌちゃんはもう休んでいいわよ、いろいろ疲れたでしょ。」
横島が長老の言う試練を乗り越え家にもどってきてから珍しく美神がそう言う
「え、でも私へいきですから、大丈夫です、美神さんこそ休んだほうが・・・」
おキヌはそう言い美神の顔を見る
美神の横島を見る目がいつもとは違ってやさしくそして・・・
おキヌはそのことを感じ取ると笑顔で
「じゃあよろしくお願いします、おやすみなさい。」
と言い部屋へともどる(今日は美神さんにまかせよ。)
そしてその夜・・・
久しぶりに夢を見た・・・・・・・・・
どこかで見たことがあるような風景・・・よく思い出せない・・・
(ここは?・・・今よりもずっと昔の日本!?・・・確か、確かここは・・・!!)
自分にうり二つの耳の長い女の姿が見える・・・
「お行き**どのの魂・・・今は自由にしてあげる。でも今度会ったら・・・もう逃がさないから・・・!!」
手から何か輝くものを空へ向けて放しながらそう言っている・・・
”**どの”と言っているが名前の部分がかすれて聞こえない・・・
「次はもう死なせない・・・!!」
その光景を見ると何故かひとりでにこの言葉がもれる・・・
「こんどこそは・・・絶対!!」
そして夜が明け目が覚める・・・
美神は横島の布団の上にもたれかかるように寝ていた
横島はその重みでウーンウーンとうなされている
自分の格好を見ると顔を真っ赤にして美神はその部屋から出ていく
「何だったのさっきのは・・・?私なんかおかしいわ、寒さのせいで思考能力が落ちてるんだわ・・・」
そうつぶやきながら顔を洗おうと鏡を見る
目の下に涙の通った跡が残っている、何故かとても恥ずかしくなりとにかくそれを消そうと顔を洗う
「あっ、おはようございます、横島さんの具合はどうですか?」
丁度起きてきた来たおキヌと会うと急にビクッとする
「あっ、おキヌちゃん、あいつなら多分もういいわよ、それより今日こんなに早く起きちゃった・・・
 早いとこ朝食にしない?それに今日この村を出なくちゃ・・・」
顔を洗いはじめたおキヌにそう言う
「ええ、そのつもりですよ、それじゃあ横島さんを起こしてきてくださいね、何か食べさせてあげないと・・・
 昨日から何も食べてないから。」
「わかったわ、じゃあ起こしてくるからからそっちはよろしくね。」
美神は横島を起こそうと再び部屋に戻るがいざ起こそうとなるとなんか変に意識してしまいどう起こそうか迷っている
(何で私涙なんか・・・それに今朝の夢は・・・)
結局そのまま起こすことができずにいるとなかなか起きて来ないのを気にしたおキヌが部屋に来て美神の代わりに起こす
「美神さんなんで起こさなかったんですか?」
「べっ、べつにいいじゃない、なんか眠たそうだったし疲れてるだろうから・・・」
おキヌは美神の様子が少し変なことに気付く、しかし横島が起きるとそんなことはすぐに消え去った
「あっ、おはよー、あれっ、俺なんでここで寝てるの?それにここ美神さんの部屋じゃ・・・」
「そうですよ、横島さん昨日の修業の後からずっと寝てたんですよ、昨日なんか美神さんがずっと看病してたんだから。」
おキヌがクスクスしながらそう言うと美神は赤くなって
「おキヌちゃん何言うの、かっ、看病だなんて・・・私はただ横島クンがあまりにもかわいそうだったから・・・」
ひっしにごまかそうとしているが
「みっ、美神さんと一晩同じ部屋で・・・くそっ、昨日の俺めっ!!何とうらやましいことを!!」
と横島は変なことをぼやいている、それを聞くと美神の顔はまた一段と赤くなって
「つべこべ言ってないで早く起きんかー!!」
と横島を殴りつけながらそう言う
おキヌはそんな姿を見て(やっぱりいつもの美神さんだわ、無理しちゃって・・・)と思う
そして食事を済ませると
「あっ俺長老のとこに行ってきますから。」
と横島は出かけようとしたが美神はそれを止め
「長老はシロとどっか出かけちゃってもういないわよ、あんたにはもう教えることがないんだってさ、
 だからもう東京へもどれって言ってたわよ。」
と言う、美神は長老の寿命が迫ってきていることを横島には話さなかった
昨日修業が終わるとシロが後から家へ来て長老のことを横島には黙っておいてほしいということを伝え
そしてちらっと横島の寝顔を見ると安心したのかここにいると別れが辛くなると言いそのまま長老のもとへと戻っていった
長老は横島の負担にはなりたくないと思っていたのである・・・
「どこに行っちゃったのかなー、まだ礼も言ってないのに・・・あっそうだ、じゃあ長老の家に手紙おいてきます。」
横島はそう言うが
「そんな暇はないのよ、早く東京へ帰らなきゃ、約束の期日までまだ日にちはあるけど・・・とにかく帰るのよ!!」
美神は必死に横島を長老のところに行かせまいとする
「わっ、わかりましたよ、それじゃあ準備してきます。」
横島はなんか変だとは思ったが気にせずにそのまま部屋へと歩く
「本当に内緒にしておいていいんでしょうか?これじゃあ横島さんかわいそうですよ・・・」
おキヌが納得いかないような顔で話しかける
「私だって・・・でも長老の気持ちもわかってあげなきゃ・・・」
美神は何やら沈んだ声でそう言うと荷物の整理をしだす
「そのことは今回の件が片付いたら話ましょ、だからおキヌちゃんも我慢してね、それより帰る準備してきてよ。」
美神はそう言いおキヌを納得させると荷物をもって家の外へに出た
「美神さん、準備はいいですよそれじゃあいきましょうか。」
外で待っていた横島が美神とそれに続いて出て来たおキヌを見るとそう言い歩き出す
「さあ帰りましょ!!そしてこれからが本番よ!!」
美神はそう言うと横島の背中をビシッとたたく
「痛いっすよー、何すんですかー」
おキヌがその姿を見るとさっきまでの悲しそうな顔に笑顔が戻る
「待ってくださいよー」
楽しげにそう言うと二人の後を急ぎ足で追いかける
辺りはすっかり雪に埋もれ細い山道だけがどこまでも長く長くまるで明日につづく橋のようにのびていた
”誰が為に鐘は鳴る”第三部 ”明日に架ける橋”そのA完
*次回からは第四部 ”コンドルは飛んで行く” となります!!*


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