日常はサバイバルだ 〜史上最大の臨海学校編 3〜
投稿者名:コンキリ
投稿日時:(00/11/ 2)
ゴロゴロゴロ………
スーツケースが運ばれてゆく。
その中にいるのがGS界でも秀抜の貴公子ことこのオレ、横島だ。
オレは今さっき荷物入れから出され、
美神さんによりホテルの一室にへと運ばれている。
……思えばここまでの道のり、決して楽ではなかった!
しかし!オレはここまでやってきた!
この!水着の!女子高生だらけの!臨海学校に!!
くぅうううっ!待ち遠しい!
早く!早く美神さんっ!!
ちょっとどっかに行っててもらえませんか?
損はさせませんよ!(謎)
「今年もお世話になります〜〜〜〜」
ん、どうやら着いたらしい。
「いやいやこちらこそ毎年お世話になります。
皆さんが来てくれないと海開きができません」
毎年!?ってことは来年も!?
今から来年が楽しみだ!ヘヘヘへ………
「あなた方は夕食までに来てくれればよかったのに〜〜」
「途中でゆっくり遊ぼうって行ってたのに〜〜〜」
「………そのつもりだったんだけどさー
こいつが挑発するからつい飛ばしちゃったのよ!」
つい!?
あれが『つい』だと!?
『つい』であそこまで暴走するなや!
「………横島さんやシロちゃんたちはおとなしく留守番してます?」
「さー、まだ油断できないわね。
女子高の臨海学校を横島クンがあきらめると思う?」
・・・えっ?
もしかして・・・・・?
「ずいぶん大きな荷物ですわね、おねーさま。」
「あ、これ?囮よ!!」
オトリ・・・・?はっ!?
ってことは・・・・・罠!?
もしかして、
1 朝早くオレに呼集をかけたこと。
2 オレにスーツケースを運ばせたこと。
3 しかもそれが空だったこと。
4 その後オレが姿を見せなくても気にしなかったこと。
5 空のはずのスーツケースが
重くなってることをも気にしなかったこと。
という5段トラップ!?
美神さんがオレに甘かったのも
すべて今まで事がうまく運んでたのも全て計算済み!?
トンッ・・・・トンッ・・・・・
ん?誰かがスーツケースを叩いているようだけど・・・?
「横島クーン。
もしその中にいるんだったら出てきた方がいいわよー
・・・・怒らないから。」
クッ、これはどうすべきか………?
出る?出ない?出る?出ない?
くっそう!ここに花があれば決めやすいのに!
「出てこないなら・・・・・・沈めるわよ」
え?はっ、はい!
不詳、私横島忠夫!只今参上させていただきます!!
ゴトン、ゴトン、ゴトン、ゴトン
オレは力の限り体を揺さぶる!
スーツケースが倒れそうになるくらい揺さぶるっ!!
「・・・・・ってぇ横島クンが入ってるわけないかぁ。
留守番しててってしっかり頼んだしね!
わたし、何やってんだか!」
・・・・・・
お、オニだ・・・・・・・!
「とゆーわけでこーやって………、こーして………!」
ジャラジャラ・・・・
鎖がスーツケースに当たる音を聞きながら思う。
ああ美神さん。楽しそうだなぁ。
何でアナタはそんなに楽しそうなの?ねぇ、どうして?
「えいっ!!」
心地よい浮遊感の後にスーツケースが沈んでいくのを感じた。
こうしてオレの楽しい楽しい臨海学校は幕を開けたのだった……。
完。(色んな意味で)
今までの
コメント:
- 皆さんコメントありがとうございます!
コンキリです。
とりあえずこの回で史上最大の臨海学校編は終了です。
駄文を読んで下さった皆さん。ありがとうございました。
復帰組に入れたらいいなぁと思うコンキリでした。
ちなみに今回の目標はIhori殿から賛成票をもぎ取ること!(爆) (コンキリ)
- おもしろいです。読みやすいです。コンキリさんの作品はじつにいいですね。 (トシ)
- どうも、ご指名いただき、感謝します(笑)。
横島の客引きのような軽妙なトウクが何とも言えません。先が分かっているはずなのに、どうしてこんなに面白いんでしょ? いや、もちろん前の二作も同じくらい楽しく読ませて戴いたのですが、ちょっとした事が引っ掛かったので、ついあんな評価を……。
今回はどうかって? そりゃもう賛成に入れるしか! 目標達成おめでとうございます(笑)。どうぞ、好きなだけもぎ取って……と言いたい処ですが、とりあえず一票どうぞ(笑)。 (Iholi)
- ・・・・・終わってしまいました。
まだ、シリーズは続きますよね?
待ってます。
横島君・・・一度も気づかないなんて(涙) (NEWTYPE[改])
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