ザ・グレート・展開予測ショー

初恋・・・?(17)


投稿者名:hazuki
投稿日時:(00/10/27)

「こらっシロっ」
と横島。
ばたん。どさっ。
シロは横島に嬉しさ(?)の余り飛び掛りそして勢い余って押し倒した。
「せんせいっ!」
「・・・・馬鹿犬・・」
と呆れたようにタマモ。
(まあいいけどね)
タマモはそう心の中で呟くとあとの二人・・美神とオキヌを盗み見る。
二人とも制しの言葉こそ掛けないが表情が面白く無さそうである。
「こらっ上にのっかかるな!顔を舐めるな!−抱きつくなあっ鬱陶しい」
と横島。
「やっぱり先生は優しいでござる」
と嬉しそうにシロ。
どうやら、タマモの「馬鹿犬」発言も聞こえない程・・それほどに嬉しかったのだろう。
「・・・お前なあ・・」
やっぱり簡単に折れるべきでは無かったなあと後悔する横島であった。

と心温まる弟子と師匠の交流(一方の人物のみ)が終わった頃・・・
「美神さん。明日なんすけど何時に来たらいいですか?」
とひつこくまとわりつくシロをあしらいながら横島。
さっきまでの落ち込みは影も形も見えずもうそれは必要以上に元気である。
「んーそおねえっ。大阪まで行く事になってるから・・8時に事務所に集合って事でいい? ちゃんと学校には連絡しときなさいよ」
と美神。
「へーい。でメンバーは?」
と横島。
「私と横島くんとオキヌちゃんで事足りるでしょ」
と美神。
「・・・・・・・拙者は?」
とシロ。
「・・・・留守番に決まってるでしょ」
とタマモ。
「嫌でござるっ!」
間髪入れずにシロ。
「・・・・・・シロ?あんたの飼い主は私なの。
で・・私が三人で大丈夫っていってんの?これがど−ゆう意味か分からない?」
と静かな声で美神。
顔は笑っているが・・・・はっきり言って怖い。
シロのシッポが垂れ下がる。
・・・・・とここでいつもならシロは引き下がるのだが今日は少し違った。
「いいいいいやでござる」
と震えながらシロ。
「シロッ」
と窘めるようにタマモ。
「シロ。美神さんに逆らったら俺でも命の保証はできんぞ。ここは大人しくしとけっ?なっ?」
とシロの頭をくしゃくしゃにしながら横島。
「・・・でも・・・先生と夏子殿を一緒にしたくないでござる」
とシロ。
「なんでだ?」
と横島。
「だって夏子どのは・・・先生の「初恋」の人でござる」
とシロ。
・・・・・・「それがどうしたんだ?」
と横島。
ぞくっ。
・・・・・
・・・・・
横島は何か悪寒にも似たものを感じた。
そう・・まるで悪霊と対決しているようなあの・・・・・・
そして、横島は何故か後ろを振り向く。
すると完璧な笑顔の美神とオキヌがいた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・さっきの比じゃない。
シロも異変に気づいたのかそこで言葉が止まる。
・・タマモはすでにその場には居なかった。
「「横島くん(さん)」」
・・・・「な・・なんでせう?」
と横島。
横島の頭の中で最大値の警報が鳴り響いている。
・・・・・・・・・・・
「夏子さんって初恋の人だったんですか」
とにこやかにオキヌ。
「じゃあ明日私たち邪魔かもねー♪」
と穏やかに美神。
と言葉だけ見ればごく普通(?)の会話であるが・・・・・・・
二人からは黒い瘴気のようなものが漂っている。
・・・・・あんまりお目にかかりたい光景ではない。
シロもびくびくと横島の後ろで震えていた。

つづく・・・いいのかこれ?


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