ザ・グレート・展開予測ショー

初恋・・・?(16)


投稿者名:hazuki
投稿日時:(00/10/26)

 (そーいや、あの日から夏子いつも以上にイチャモンつけるようになったし銀一や・・・ええーと・・あ加賀もなんだかんだとうるさかったなあ)
と横島は当時(小学校のころ)を思い出して、頭痛を感じた。
我ながらよりにもよって初恋の相手が「あの」夏子・・・・
普段ド付かれてる相手に好意を持つなんぞひょっとして自分はマゾなんじゃあ・・・
・・・・いやおれはそこまで落ちてないっ!
だが、今働いている所の雇用主も我侭で自分勝手で自己中心で言葉より先に手がでて、
大酒飲みで気分屋で、人命よりもお金の方が大事で、金の為にはどんなアコギな手も使い世界の富は自分の物(になる予定)と断言している美女である。
(・・・・おれって・・・)
・・・・・・・・・・・・・否定できんかもしれん。
「横島さん?」
と心配そうにオキヌ。
「ん・・ああなんでも無いよオキヌちゃん・・。ああ美神さん今日夏子何の用事で来たんですか?」
と横島。
「仕事の依頼にきまってるじゃない」
にべもなく美神。
「だから内容を」
と横島。
「あそれはですね、彼女のおねえさんがちょっと質の悪い霊に憑かれたみたいで除霊してほしいという事でこられましたよ。」
とどこか冷たい口調でオキヌ。
「えっ!!!それホントッ」
だが横島はそんなオキヌの様子にも気づかず焦ったように言う。
「美神さんっその仕事いつするんですか?」
「・・?明日だけど?」
と書類から目を上げ美神。
「明日で大丈夫なんですか?今から行ったほうがいいんじゃ?」
「・・・いまんとこお札で結界張ってるから大丈夫よ。・・・それに話によると悪霊の力自体は弱いんだけどちょっと厄介なことがあってそれをなんとかしないと除霊はできないの。で今私はそれを調べてる最中。わかった?」
と不機嫌そうに美神。
「はいっすいません」
と横島。
さて・・・どうしようか?
横島は考えた。
このままここに居ても美神とオキヌの役にたてそうに無い。
というか邪魔にしかなれない。(=2人になんらかの形で事務所を叩き出される)
・・・・・・うーん。
帰ろう。(断言)
(よし明日の時間聞いて帰ろう)
と思い。美神に声を掛けようとしたとき。
「うわっ」
がしっと後ろからなにかがしがみついて来た。
これが誰かもう語るまでも無いだろう。
「・・・シロ」
シロである。
シロはしくしくと横島にしがみついて泣いていた。
「おいおいタマモ?」
と横島はシロごと体を回転させドアの方にいる妖狐タマモを見た。
「だって仕方ないじゃない。この馬鹿犬ずうっとベットの中で泣いてんだもの・・。
鬱陶しくて。」
と肩を竦めていう。
「ったくなんでサンポくらいで・・・・?」
と心底不思議に横島。
「・・・・しくしく」
これはシロ。
横島は諦めたようにため息を一つ付いた。
野郎の泣いてる姿なんぞ見てもどうとも思わんが相手は一応(?)女の子である。
女の子が泣くのは苦手だ。
背中のシャツが濡れているのが分かる。
「こらシロッ!!それ以上泣いたら明後日サンポ連れてかねえぞ。」
と横島。
とたん・・・・
シロは顔を上げる。その顔は涙で濡れてはいるが満面の笑みであった。
「っせせんせー」
とシロは横島の背中から離れるとにこにこと笑って横島のまえに回り込み・・・
「ありがとうでござるっ」
と横島に飛び掛った。
つづく・・・なんか今回いつにも増してへん?

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa