ザ・グレート・展開予測ショー

初恋・・・?(15)


投稿者名:hazuki
投稿日時:(00/10/25)

「・・・あんな横島?」
と怒ったような悲しそうな・・でもどこか嬉しそうに夏子。
「ああ?」
横島。
(なんか夏子が変や。)
ということにやっと気づいた。
いつもなら、あーゆう調子に乗ったセリフを言った場合、今ごろ自分は後ろ回し蹴り(ひねり付き)を2・3発くらってもおかしくない(というよりも食らってないほうがおかしい)なのに夏子は表情こそ怒っているが・・どこか違う?
(・・・・なんか嫌や)
と横島は思う。
別によくわからないインネンをつけられてぶちのめされるっと言うのが断じて好きな訳では無いのだが・・・・
でもこんな風に自分に知らない夏子を見るのはまるで知らない「女の子」みたいで嫌なのだ。
横島はいつもの偉そうで自信満々で、言いたいことをはっきり言う夏子が好きなのである。なのにこんな風に言いよどむなんて・・・・
それで、なんで自分とゆうねえが仲良くするのが、いやなんだろう。
(つい1年位前までは、4人であそんどったのに)
そしていいよどむ夏子を前に横島はどんどん不機嫌になっていた。

一方夏子。
「あああんなあん・・・・」
と壊れたCDのように同じ言葉をくりかえしている。
告白・・というものはこの馬鹿に対する場合「好き」と言うしかない。
遠まわしな言葉を選んだ場合・・・伝わる可能性は無いこと確実である。
だがしかし・・横島の場合・・・
はっきり言っても、きちんと伝わらない可能性があるのを確信していた。
それはもう横島と年中どつき合い(?)をした仲である。
横島の鈍感さはよおくしっていた。
夏子には告白をしてその上その自分のいった言葉に説明を求められた日には・・・
どうなるか分かりすぎるほど分かっていた。
ぱしん。
夏子は自分の頬を両手ではたく。
いつも気合を入れる時にする動作だ。
「・??」
と横島。
「・・・・・がんばれ」
と銀一
銀一は夏子の事が好き・・である。
だが銀一は横島の様に鈍感ではないので夏子が何に怒っているのかもいつも誰を見ているのかも、その理由も知っていた。
だけど・・不思議とだからどうこうと言った気持ちには成らない。
それはまだそんなに好きじゃ無いからかも知れない。
・・でも夏子が本当にいい顔をするのは横島の前で・・・銀一はそれを見るのが大好きなのだ。もし夏子が告白して横島とうまくいってもそれはそれでいいと思っている。
ただ夏子が嬉しいなら、横島がいつもどうりならいいと思っているのだ。
(まー俺が惚れられとったら今ごろ死んどるからなあ)

「横島・・・あたしな・・横島が他の女の子・・姉ちゃんでも一緒にいんの嫌なんや」
「・・・?」
「今なんでやっと思ったろ?」
と少し笑って夏子。
「えっなんで分かったんや。」
「そりゃ分かるよ。私はいつも横島の事考えてたんだから。」
と言って夏子の満面の笑顔。
・・・どっくん。
心臓が跳ねた。
・・・・・
・・・・・・なんや?さっきのや。

・・・・・・なんか変や。
なんや夏子が別人に見える・・・。
なんか嫌・・・いや?・・・いややない。
かああっ
急に顔が熱くなる。
「ちょっとまて。」
と横島。
こころなし顔が赤い。
「え?」
横島は素早く夏子の前まできてじっと夏子をみた。
「なななんや」
と夏子。
とそして夏子をぎゅっと抱きしめる。
ばっくん
心臓がうるさい・・・・
・・・・あ・俺夏子の事すきなんや。
横島は当然の事のように認識する。
「ななななななななななななななななななななな」
と夏子。
「「・・・・」」
紡ぐべき言葉を見つけきれない二人。  
「あ・ごめんな」
そして何事もなかったように離れる横島。
「でも。おまえなななってなんや?なんや壊れたレコーダーみたいや。」
そしておかしそうに笑った。
・・・・・・・・


数分経過。
我にかえった夏子は横島にコブラツイストから一本投げまでの全技を受けるはめになった。そして最期に
「横島なんかがうちのねえちゃんはおろかほかの女の子と仲良くすんのは100億年はやいんやーこのぼけっ」
というありがたいお言葉を頂いた。
ちなみにこの日母親からも折檻を(スペシャルコース)受けさすがの横島も3日間学校を休んだという・・・・

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